(読み)キョウ

デジタル大辞泉 「饗」の意味・読み・例文・類語

きょう【饗】[漢字項目]

人名用漢字] [音]キョウ(キャウ)(漢) [訓]あう あえ
会食する。酒食を出して客をもてなす。「饗宴饗応饗膳きょうぜん大饗
[補説]「」「」を代用字とすることがある。

きょう〔キヤウ〕【×饗】

酒食を設けてもてなすこと。また、その酒食。
「食をまうけて大きに―す」〈三宝絵・中〉

あえ〔あへ〕【×饗】

ごちそう。供応
「御―を奉りき」〈播磨風土記

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「饗」の意味・読み・例文・類語

きょうキャウ【饗】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 酒食を設けて人をもてなすこと。また、その酒食。もてなし。あるじ。供応。馳走
    1. [初出の実例]「饗新羅客于難波舘」(出典続日本紀‐大宝三年(703)閏四月辛酉)
    2. 「所々のきゃうなど〈略〉きよらを尽くして、つかうまつれり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)桐壺)
    3. [その他の文献]〔春秋左伝‐僖公二五年〕
  3. きょうだて(饗立)」の略。
    1. [初出の実例]「饗は饗立也。則甲立の事也」(出典:随筆・貞丈雑記(1784頃)六)

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【新嘗祭】より

…これをニイナメとよむのは後になってからで,本来はニイナエ(ニヒナヘ,ニヒノアヘ。アヘは〈饗〉で神に食物を供えることないしは神人共食の意味である)らしく,ニフナミという東国風の音(《万葉集》巻十四)もあった。ニヒ,ニフは稲積(にお)を意味するニホとも関連が深い。…

※「饗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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