骨品制(読み)コッピンセイ

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精選版 日本国語大辞典 「骨品制」の意味・読み・例文・類語

こっぴん‐せい【骨品制】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「骨」は血族を、「品」は地位、身分を示す ) 朝鮮新羅(しらぎ)社会制度王族を聖・真の両骨に、貴族を六・五・四の三頭品に、合わせて五段階の身分に区別したもの。また、真骨、六頭品、五頭品、四頭品および平人の五段階にも分ける。これによって位階、官職、婚姻のほか生活様式まで制限された。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「骨品制」の意味・わかりやすい解説

骨品制
こっぴんせい

朝鮮、新羅(しらぎ)の社会制度。血縁地縁による5段階の身分制度で、王族を聖骨、真骨に、貴族を六頭品、五頭品、四頭品に分けた。王族の骨制は7世紀中葉に成立し、9世紀中葉に新羅六部に関連した地縁的な頭品制が成立した。834年、骨品により、家屋、衣服、生活用具などの使用範囲を規定し、王畿(おうき)住民の身分序列を定めた。この制度は、王畿の住民を地方住民より優遇するためのもので、地縁的身分序列ともいえる。

井上秀雄

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旺文社世界史事典 三訂版 「骨品制」の解説

骨品制
こっぴんせい

新羅の社会制度
骨品とは個人の氏族的・血族的出身をさし,人はその出身氏族によって社会的地位をはじめ,位階・官職・婚姻などいっさいの生活様式を規制された。834年の史料によれば,(1)真骨,(2)六頭品,(3)五頭品,(4)四頭品,(5)平人に分けられ,850年の史料では,(1)聖骨,(2)真骨,(3)六頭品,(4)五頭品,(5)四頭品とされる。骨は王族を表し,頭品は貴族を対象とする。

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