高森遺跡(読み)たかもりいせき

日本歴史地名大系 「高森遺跡」の解説

高森遺跡
たかもりいせき

[現在地名]武生市高森町

高森の西部、江戸時代の高森陣屋跡の一画にあって、古代丹生郡衙跡とする説が有力である。昭和四九年(一九七四)から発掘が行われ、須恵器土師器・中国産の高級輸入磁器のほか、柱穴多数を発見した。これらの土器は九―一〇世紀のもので、土器の墨書「新」の字を新郡衙と解する説もあり、弘仁一四年(八二三)丹生郡から今立郡を分置して以後、新丹生郡域に新しく丹生郡衙を置いたのがこの遺跡の地であるといわれる(武生市史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「高森遺跡」の意味・わかりやすい解説

高森遺跡
たかもりいせき

宮城県北部にある旧石器時代の遺跡。この地域では石器文化談話会を中心とする調査前期中期旧石器時代 (日本的な枠組みでは前期旧石器時代) の遺跡が発見,調査されているが,従来調査されたものはおもに中期旧石器時代のものであった。この遺跡は,さらにもう一段階古い時代の前期旧石器時代に含まれる可能性が考えられている。出土した石器はまだ数少いが,この地域で積上げられてきている火山灰層と石器の出土層位との対比から,原人の時代に属する可能性がある。

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旺文社日本史事典 三訂版 「高森遺跡」の解説

高森遺跡
たかもりいせき

宮城県栗原郡築館町にある日本最古とされた旧石器時代の遺跡
1988年からの調査で,約50万年前と推定された火山灰の直下から石器群が出土した。やや西方にある上高森遺跡では,'93年からの調査で約60万年前と推定される石器が出土したが,現在では疑問視されている。

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