高頭仁兵衛(読み)タカトウ ジンベエ

20世紀日本人名事典 「高頭仁兵衛」の解説

高頭 仁兵衛
タカトウ ジンベエ

明治〜昭和期の登山家 元・日本山岳会会長。



生年
明治10(1877)年5月20日

没年
昭和33(1958)年4月6日

出生地
新潟県三島郡深沢村

別名
別名=高頭 式(タカトウ ショク),字=義明

経歴
豪農の嗣子に生まれる。幼時より登山に親しみ、探検時代の日本アルプスに足跡をのこす。日本古来の地誌紀行等の文献を収集し、明治39年「日本山嶽志」を刊行。38年には小島烏水、高野鷹蔵らと日本山岳会を創立し、その機関誌「山岳」の編集長を創刊号から永く務める。昭和8年第2代日本山岳会会長に就任。他の著書に「日本太陽暦年表」「御国の咄し」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「高頭仁兵衛」の意味・わかりやすい解説

高頭仁兵衛 (たかとうにへえ)
生没年:1877-1958(明治10-昭和33)

登山家。本名式(しよく),字は義明。新潟県三島郡深沢村に生まれ,東京で漢文を学ぶ。1898年富士山に登った後,志賀重昂の《日本風景論》を読んでさらに登山に意欲を燃やし,乗鞍岳槍ヶ岳木曾御嶽など明治の登山の黎明期に多くの登山をおこなった。1905年日本山岳会発足のときには,財政面からの強力な支持者となった。

 第2代日本山岳会会長,名誉会員。著書に日本最初の山岳百科事典として知られる《日本山岳志》(1906)などがある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「高頭仁兵衛」の意味・わかりやすい解説

高頭仁兵衛
たかとうにへえ
(1877―1958)

登山家。新潟県深沢村生まれ。本名式(しょく)。東京で漢文を学び、1898年(明治31)富士山に登り、志賀重昂(しげたか)の『日本風景論』を読み、登山に意欲を燃やし、富士山、槍(やり)ヶ岳木曽御嶽(きそおんたけ)など明治の登山の黎明(れいめい)期に多くの登山を行った。日本山岳会発足のときには財政面から強力な支持者となった。第2代日本山岳会会長、名誉会員。新潟県弥彦(やひこ)山頂には銅像がある。日本最初の山岳百科事典として知られる『日本山嶽志(さんがくし)』を著した。

[徳久球雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「高頭仁兵衛」の解説

高頭仁兵衛 たかとう-じんべえ

1877-1958 明治-昭和時代の登山家。
明治10年5月20日生まれ。志賀重昂(しげたか)の「日本風景論」に触発されて乗鞍(のりくら)岳,槍(やり)ケ岳などにのぼる。明治38年小島烏水(うすい),高野鷹蔵らと日本山岳会を結成,2代会長をつとめた。昭和33年4月6日死去。80歳。新潟県出身。名は式(しょく)。字(あざな)は義明。著作に「日本山岳志」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「高頭仁兵衛」の解説

高頭 仁兵衛 (たかとう じんべえ)

生年月日:1877年5月20日
明治時代-昭和時代の登山家
1958年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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