鳥貝(読み)トリガイ

デジタル大辞泉 「鳥貝」の意味・読み・例文・類語

とり‐がい〔‐がひ〕【鳥貝】

ザルガイ科の二枚貝内湾の泥底にすむ。貝殻は球円形で殻長9センチくらい。殻は薄く、表面黄褐色の殻皮をかぶり、内面紫紅色。すし種・干物などにする。 春》三月伊勢にまた来て―を/澄雄」

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精選版 日本国語大辞典 「鳥貝」の意味・読み・例文・類語

とり‐がい‥がひ【鳥貝】

  1. 〘 名詞 〙 ザルガイ科の二枚貝。本州中部以南の内湾の水深五~三〇メートルの砂泥底にすみ、瀬戸内海伊勢湾は古くから産地として知られる。殻は円形でふくらみ、球状を呈する。殻長約八センチメートル。表面は淡黄色で、多数の低い「うね」が放射状に走る。内面は美しい紫紅色、肉は紫黒色で、あしの部分は「く」の字形に曲がり、美味で、すし種や酢の物などに用いられる。あしの形を鳥の足にみたてて名づけられたともいい、味が鶏肉に似ているためともいわれる。
    1. [初出の実例]「鳥貝も有明の、西に傾く、月も赤貝」(出典:謡曲・玉井(1516頃))
    2. [その他の文献]〔俳諧・新季寄(1802)〕

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動植物名よみかた辞典 普及版 「鳥貝」の解説

鳥貝 (トリガイ)

学名Cardium muticum
動物。イチゴザルガイ科の貝

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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