鳥飼八幡宮(読み)とりかいはちまんぐう

日本歴史地名大系 「鳥飼八幡宮」の解説

鳥飼八幡宮
とりかいはちまんぐう

[現在地名]五色町鳥飼中

鳥飼川北岸の字コウ田にある。祭神は応神天皇・神功皇后・比売大神。旧郷社。山城石清水いわしみず八幡宮領鳥飼庄の庄鎮守として勧請されたとみられ、鳥飼別宮と称されたが、創建の年代は明らかでない。社蔵の沃懸地螺鈿金銅装神輿(国指定重要文化財)は久安六年(一一五〇)近衛天皇の母美福門院得子が天皇の健康を祈願して石清水八幡宮に一五基寄進したうちの一基で、鳥飼別宮が創建された頃奉納されたものではないかといわれている。文永七年(一二七〇)八月一三日の鳥飼庄所務相論問状写(石清水文書)に鳥飼別宮とみえ、当宮雑掌が領家方庄官として鳥飼庄の所務を行っていたことがわかる(→鳥飼庄


鳥飼八幡宮
とりかいはちまんぐう

[現在地名]中央区今川二丁目

明治通の南側に鎮座する。現在の祭神は応神天皇・神功皇后・玉依姫命で、「続風土記」には八幡大神・宝満大神・聖母大神とある。旧県社。社伝によると神功皇后が新羅から帰朝の折にこの地で鳥飼氏から夕餉を得て、のち同氏が御廟を建て若八幡と号したという(続風土記)祭礼は九月一九日。寛永一八年(一六四一)に神饌を旧に復し、鳥飼村の大行事・小行事二人が輪番で神饌を供えた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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