鳳源寺(読み)ほうげんじ

日本歴史地名大系 「鳳源寺」の解説

鳳源寺
ほうげんじ

[現在地名]三次市三次町

比熊ひぐま山の南麓にある。比熊山と号し、臨済宗妙心寺派。正徳三年(一七一三)の比熊山鳳源禅寺之興起(「双三郡誌」所収)によると、中世の領主三吉氏の館跡に建つこの寺院は、三次藩初代浅野長治が父長晟および先祖代々の菩提を弔うため寛永一〇年(一六三三)創建開山は万室、本尊釈迦如来。三代藩主浅野長澄のときより歳米一〇〇石・斎米三五石が寄せられ、藩廃絶後も当寺は官費をもって修復された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「鳳源寺」の解説

鳳源寺

広島県三次市中部にある臨済宗妙心寺派の寺院。山号は比熊山、本尊は釈迦如来。三次藩初代藩主、浅野長治が1633年に菩提寺として建立。浅野内匠頭長矩の正室、瑤泉院を供養した「瑤泉院遺髪塔」や、大石内蔵助の手植えと伝わるしだれ桜などがある、赤穂浪士ゆかりの寺。

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世界大百科事典(旧版)内の鳳源寺の言及

【三次[市]】より

…農業を中心に木材,木製品工業が盛んであったが,1980年の中国自動車道開通以来,機械器具,電気器具などの業種が進出した。比熊山南麓の鳳源寺には初代三次藩主浅野長治の墓,長治の五女で播州赤穂藩主浅野長矩の夫人瑶泉院(阿久利姫)の遺髪塔,大石良雄手植えと伝える枝垂桜がある。頼山陽の叔父で三次町奉行も務めた頼杏坪(らいきようへい)の役宅〈運甓居(うんぺききよ)〉も残る。…

※「鳳源寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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