(読み)ラン

デジタル大辞泉 「鸞」の意味・読み・例文・類語

らん【×鸞】

鸞鳥らんちょう」に同じ。
中国で、天子馬車くびき、または天子の旗などにつけた鈴。音を鸞鳥の鳴き声に擬したものという。

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精選版 日本国語大辞典 「鸞」の意味・読み・例文・類語

らん【鸞】

  1. 〘 名詞 〙
  2. らんちょう(鸞鳥)
    1. [初出の実例]「祥瑞〈略〉鸞。状如翟。五綵以文」(出典:延喜式(927)二一)
    2. [その他の文献]〔説文解字‐四篇上・鳥部〕
  3. ( 「鑾」とも ) 中国で天子の馬車を引く馬のくつわや天子の旗などにつけた鈴。鸞鳥の和する声に擬したもの。
    1. [初出の実例]「鑾 ラン〈略〉大鈴」(出典:色葉字類抄(1177‐81))
    2. [その他の文献]〔詩経‐小雅・蓼蕭〕

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普及版 字通 「鸞」の読み・字形・画数・意味


30画

[字音] ラン

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(らん)。〔説文〕四下に「赤靈のなり。赤色五の形。鳴くこと五に中(あた)る。聲作(おこ)るときは則ち至る」(段注本)とあり、盛世にあらわれる瑞鳥とされる。また「王の時、(てい)羌(きやう)、鸞鳥を獻ず」とあり、〔逸周書、王会解〕の文による。〔王会解〕には、各地から聖鳥奇禽を献ずることがしるされている。鳳の属に五あり、その青色多きものは鸞、その形状については異説が多い。金文に鑾(らんき)・蠻夏(ばんか)の鑾・蠻(蛮)を、ともにに作る。〔詩、小雅〕「和鸞(ようよう)たり」の〔伝〕に、軾にあるものを和、にあるものを鸞とするが、ともに鑾鈴の意である。

[訓義]
1. らん、鳳凰の類。
2. 鑾鈴。
3. 鑾輿

[古辞書の訓]
〔名義抄〕胡鸞 アマドリ 〔字鏡〕鸞 スズトリ

[熟語]
鸞衣・鸞・鸞音鸞駕鸞閣鸞鶴鸞緘・鸞鸞旗・鸞鏡鸞吟鸞皇・鸞車・鸞書鸞觴鸞軫鸞吹鸞旌鸞箋・鸞鳥・鸞刀・鸞鸞蹕鸞鳳鸞鳴・鸞鈴・鸞輅・鸞和
[下接語]
孤鸞・彩鸞・驂鸞・鸞・祥鸞・乗鸞・神鸞・翠鸞・飛鸞・舞鸞・文鸞・鳳鸞

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