黒ビール(読み)くろびーる

日本大百科全書(ニッポニカ) 「黒ビール」の意味・わかりやすい解説

黒ビール
くろびーる

ビール原料である麦芽を焦がして醸造した濃色のビール。発芽した緑麦芽を焙燥(ばいそう)室に入れ、加熱空気を送って乾燥させ、しだいに温度を上げ、最終温度を120℃くらい(一般のビール麦では85℃くらい)までにして焦がす。黒ビール特有の色と香りはここに由来する。ドイツミュンヘンビールは黒ビールの代表で、味が穏やかで、甘く、麦芽の香味が強く、弱ホップ性、アルコール分5%。イギリススタウトは麦汁濃度が高く、アルコール分も8%と高い。強ホップ性で苦味が強い。

[秋山裕一]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「黒ビール」の意味・わかりやすい解説

黒ビール
くろビール
black beer

ビール製造工程で麦芽を強熱焙煎する方法で造られるビール。一般に黒あるいは濃褐色と色が濃く,口あたりが柔らかく,芳醇な甘味がある。ホップの使用量によって香気,苦味,こくなどの点で差異が生じるように,各国,各メーカーの製造過程の相違によってアルコール濃度,味,色などそれぞれ特色がある。

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