スタウト(読み)すたうと(英語表記)stout

翻訳|stout

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スタウト」の意味・わかりやすい解説

スタウト
Stout, Sir Robert

[生]1844.9.28. シェトランド諸島,ラーウィック
[没]1930.7.19. ウェリントン
ニュージーランドの法律家,政治家。 1863年オタゴのゴールドラッシュを聞いて,イギリスよりニュージーランドへ移住。金鉱関係の仕事がなく,教師,次いで弁護士となった。 75年自由党員として上院議員に選出された。 78年法務長官に就任。その後しばらく政界を離れたが,84年首相として政界に復帰。小農民の援助に力を入れ,民事訴訟法,社会福祉,教育の充実に尽力した。 87年不況を処理できずに首相を辞任。 93~98年上院議員,99~1926年最高裁判所長官。その間ニュージーランド大学学長 (1903~23) をつとめた。

スタウト
Stout, George Frederick

[生]1860.1.6. ダーラム,サウスシールズ
[没]1944.8.18. シドニー
イギリスの哲学者心理学者。ケンブリッジ大学オックスフォード大学教鞭をとり,1903~36年セントアンドルーズ大学教授をつとめた。 J.F.ヘルバルトの心理学の影響を受けた。精神過程を要素的に考える 19世紀の連合説に反対主著『分析的心理学』 Analytic Psychology (2巻,1896) ,『精神と物質』 Mind and Matter (1931) 。

スタウト
stout

黒ビール一種アイルランドダブリンが生産地。黒く焦がした麦芽を使用し,上面発酵方式で造る。アルコール分は7%前後。イギリスのギネス社のものが有名。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「スタウト」の意味・わかりやすい解説

スタウト
すたうと
stout

イギリス式の黒ビール。スタウトは「強い」の意で、アルコール分も8%と高い。味は濃厚で、ホップがきいて苦味も強い。黒く焦がした麦芽を用い、上面発酵法で醸造する。1759年、アイルランドの首都ダブリン市のアーサー・ギネスが初めてつくり、ギネス社の製品が世界的に名声を得ている。飲用はそのまま、あるいは普通のビールに割って飲む。また、生卵を落として飲む方法も知られる。

[秋山裕一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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