ニェンチェンタンラ山脈(読み)にぇんちぇんたんらさんみゃく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ニェンチェンタンラ山脈」の意味・わかりやすい解説

ニェンチェンタンラ山脈
にぇんちぇんたんらさんみゃく / 念青唐古拉山

中国南西部、チベット自治区南東部の山脈。青蔵(せいぞう)高原南部に北へ張り出した弧を描いて約900キロメートルにわたって東西に走る。西はガンディセ山脈、東は横断(おうだん/ホントワン)山脈に属する伯舒拉嶺(ポシュラリン)に続く。ヤルンズアンボ江と怒江(どこう/ヌーチヤン)の分水嶺(ぶんすいれい)をなす。稜線(りょうせん)の高度は5500メートル以上に達し、ナム湖の南にある主峰ニェンチェンタンラ峰(7111メートル)のほかにも氷河をもつ高峰が多い。ナム湖の東で青蔵自動車道が、東端部で川蔵(せんぞう)自動車道がこの山脈を横断する。

[酒井敏明]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニェンチェンタンラ山脈」の意味・わかりやすい解説

ニェンチェンタンラ(念青唐古拉)山脈
ニェンチェンタンラさんみゃく
gnyan chen thang lha; Nyanqêntanglha shanmai

中国西部,チベット (西蔵) 自治区東部にある東西方向の山脈。長さ 900km。主峰のニェンチェンタンラ山は標高 7088mで,ラサ (拉薩) 市の北西方にそびえる。西方に続くカンティセ (岡底斯) 山脈とともに,北方のチャンタン (羌塘) 高原と南方ヤルン川の谷とを分ける。中部の峠を越えてチンツァン (青蔵) 道路が通っている。

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