本松斎一得(2代)(読み)ほんしょうさい いっとく

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「本松斎一得(2代)」の解説

本松斎一得(2代) ほんしょうさい-いっとく

1784-1854 江戸時代後期華道家。
天明4年生まれ。初代本松斎一得について浅草遠州流をまなび,松岳斎一景を名のる。文政2年一得をつぎ,2代となる。幕臣だったが,隠居して華道に専念,11代将軍徳川家斉(いえなり)の前でしばしば花をいけた。嘉永(かえい)7年6月14日死去。71歳。江戸出身。姓は佐藤通称は文次郎。別号に浄鑑。

本松斎一得(4代) ほんしょうさい-いっとく

1814-1883 江戸後期-明治時代の華道家。
文化11年生まれ。3代本松斎一得に師事して遠州流華道をまなぶ。得糸,一糸,2代松園斎一鶴をへて,文久3年4代一得をつぐ。明治12年一得を5代にゆずり,本乃松翁と号した。明治16年2月14日死去。70歳。姓は安田。名は高道。通称は保次郎,源助著作に「瓶花類聚」。

本松斎一得(初代) ほんしょうさい-いっとく

1718-1820 江戸時代中期-後期の華道家。
享保(きょうほう)3年生まれ。江戸浅草常林寺の住職。初代春秋軒一葉にまなぶ。枝をたわめる技術工夫をこらして浅草遠州流をおこした。文政3年1月1日死去。103歳。江戸出身。法名日寛

本松斎一得(3代) ほんしょうさい-いっとく

1805-1862 江戸時代後期の華道家。
文化2年生まれ。尾張(おわり)名古屋藩士。2代本松斎一得に遠州流華道をまなび,松堤斎一芝と称した。安政2年3代一得をつぐ。文久2年10月20日死去。58歳。姓は山本。名は忠之。通称は金十郎。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の本松斎一得(2代)の言及

【遠州流】より

…【筒井 紘一】
[いけばなの遠州流]
 小堀遠州が遠祖であるとするが,直接の祖としては明和年間(1764‐72)の春秋軒一葉が挙げられている。江戸末期には本松斎一得の浅草遠州と,春艸庵一枝の下町遠州との2派があり,江戸において盛行していた。遠州の名を冠してはいるがその道統は直接小堀遠州とは結びついてはいない。…

※「本松斎一得(2代)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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