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4Kテレビ よんけーてれび

知恵蔵の解説

4Kテレビ

表示パネルの画素数が、フルハイビジョンの4倍ある高画質化を追求したテレビ。横(水平画素)が3840(約4000)で、1000は1K (キロ)という単位で表されるため、4Kテレビと呼ばれる。
現在主流のフルハイビジョンテレビの画素数は、横(水平画素)1920×縦(垂直画素)1080で、縦横合計で207万3600あるが、4Kテレビは、横3840×縦2160で合計829万4400。つまり、フルハイビジョンの4倍の画素数となる。2010年は立体映像が楽しめる3Dテレビが話題となったが、国内メーカーが韓国メーカーとの価格競争で苦戦を強いられたため、価格は発売当時の半値以下に暴落。当初国内メーカーが期待したほどの利益は見込めない状況となっている。
そのような中、11年10月に日本で開催されたアジア最大級の家電見本市「CEATEC(シーテック)JAPAN」で登場したのが4Kテレビである。「CEATEC」では、東芝が11年12月中旬発売予定の4K2Kテレビ「レグザ(REGZA)55X3」を展示。シャープは、ベンチャー企業のI^3(「I」に3乗の印)(アイキューブド)研究所が開発したICC(Integrated Cognitive Creation)技術を採り入れた「ICC 4K液晶テレビ」のデモを行った。「ICC 4K液晶テレビ」は、4Kの高画質化技術に、人が直接目にする風景を生成するというICC技術の使用を合わせることで、より映像の精細感を増やすことができるテレビである。
また、テレビではないが、ソニーは、フルハイビジョンの映像を4K画像に変換し投影する家庭用プロジェクターを12月下旬に発売する予定。同時に、4Kテレビの発売も視野に入れている。
いずれも大画面で高画質が売りで、4Kほどの解像度になれば、あたかもそこに実体があるかのようなリアルな映像が楽しめるのだが、はたして、一般家庭の多くがそれほどの画質を望んでいるのかは定かではない。

(横田一輝  ICTディレクター / 2011年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

4Kテレビ

いまの薄型テレビで一般的なフルハイビジョンより、4倍きめ細かい映像を表現できる。画素数は、フルハイビジョンが約200万個(横約2千、縦約1千)なのに対し、4Kは約800万個(横約4千、縦約2千)。横の画素数が4千なので、千を表すK=キロから「4K」と呼ばれる。総務省によると、BSやCSでの4K規格の本格放送は2020年の東京五輪を目標に進められている。

(2014-06-10 朝日新聞 夕刊 1総合)

出典 朝日新聞掲載「キーワード」朝日新聞掲載「キーワード」について 情報

デジタル大辞泉の解説

よんケー‐テレビ【4Kテレビ】

4Kとよばれる4000×2000ピクセルドット)程度の解像度をもつ高画質テレビ。従来フルハイビジョンの4倍の画素数となる。4K2Kテレビ。
[補説]平成26年(2014)6月に4Kテレビ向け番組の試験放送が開始された。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

4Kテレビ
よんけーてれび
4K television

現行のHDTV(high definition television、高精細度テレビジョン。日本での愛称はハイビジョン)に次ぐ次世代UHDTV(ultra high definition television、超高精細度テレビジョン)の一方式。[吉川昭吉郎]

4Kテレビの概要

Kとはキロ、すなわち1000を意味し、4Kテレビの名は、この方式が水平(横)画素数約4000(正確には3840)をもつことに由来する。ちなみに現行のHDTVの主流であるフルハイビジョンの水平画素数は約2000(正確には1920)で、4Kテレビにならえば2Kテレビとなる。4Kテレビ画面の画素数は水平3840×垂直(縦)2160の829万4400で、フルハイビジョン画面の画素数(水平1920×垂直1080の207万3600)の4倍となる。画面のアスペクト比(縦横比)はハイビジョンの場合と同じ16対9である。4Kテレビの特長として、ハイビジョンに比べて画面のきめが細かいことに加え、視野角が広く視聴位置が正面からずれても画品質の劣化が少なくなり、臨場感が向上することがあげられる。UHDTVの国際規格化は、日本の提案をもとに国際電気通信連合(ITU)の無線通信部門(ITU-R:ITU-Radio Communication Sector)で検討が行われ、2012年8月、正式規格として採用された。[吉川昭吉郎]

日本における4Kテレビ放送

日本における4Kテレビ放送は、2014年(平成26)6月、最初の試験放送(Channel 4K)が124度および128度CSデジタル放送を使って開始された(2016年3月末に放送終了)。同年10月と12月には、4K商用VOD(ビデオ・オン・デマンド。電子レンタルビデオともよばれ、視聴者が見たいときに見たい番組を視聴する方式。原則有料)インターネットサービス2種が開始された。また2015年3月には、4K商用放送「スカパー!4K」が124度および128度CSデジタル放送を使って開始された。これらはいずれもやや特殊な放送・配信媒体を使うもので、一般の視聴者が手持ちの機材を使って安直に視聴できるというものではない。一般向けの4Kテレビ放送は、試験放送と実用放送の計画がようやく決まった段階である(後述)。
 4Kテレビとは別のUHDTV方式の一つとして、NHK(日本放送協会)はさらに高精細な8Kテレビを提案し、「スーパーハイビジョン」の愛称をつけて4Kテレビと並行して放送を行うこととしている。8Kテレビは、水平画素数約8000(正確には7680)をもち、画面の総画素数は水平7680×垂直4320の3317万7600で、フルハイビジョン(2K)画面の画素数の16倍となる。しかし民生用8Kテレビ受像機の商品化計画はなく、8Kテレビ放送が開始されても、当面の用途としては公共の場所でのデモンストレーションなどに限られるものと考えられる。
 2017年3月時点で明らかにされている4K放送と8K放送の計画は次の通りである。
 まず、試験放送に関して、2016年4月、総務省はBS17チャンネル(地上デジタル難視聴対策衛星放送として設定されたチャンネルで、運用終了後空きチャンネルとなっているもの)を利用して、4K・8Kの試験放送を行うことを発表した。これによると、4K放送は次世代放送推進フォーラム(NexTV-F(ネックスティービーフォーラム):Next Generation Television & Broadcasting Promotion Forum)が、8K放送はNHKが担当することとされた。ちなみに、NexTV-Fは2013年、4Kデジタル放送の技術規格や運用ルールを検討することを目的に民放キー局や家電メーカーが参加して発足した業界団体であるが、2016年4月、デジタルテレビ放送の普及促進とアナログテレビ放送終了の周知徹底を目的に2007年に発足したデジタル放送推進協会(Dpa:The Association for Promotion of Digital Broadcasting)と統合して、放送サービス高度化推進協会(A-PAB(エーピーエービー):The Association for Promotion of Advanced Broadcasting Services)に改組され、4K試験放送の業務はA-PABに引き継がれた。
 4K放送と8K放送は同一のBS17チャンネルを時間帯で分けて利用する。A-PABの4K試験放送はとりあえず毎日1時間で、2016年12月1日に開始された。一方、NHKの8K試験放送は毎日6時間で、2016年8月1日に開始されている。2017年には110度CSデジタル放送でも4K試験放送を開始する予定という。4K・8K試験放送の目的は放送設備や受信機器の開発・環境整備にあり、一般家庭のテレビ受像機で視聴することはできないが、放送局などで視聴経験することは可能である。
 実用放送に関しては、2016年10月17日の総務省発表では、2018年秋に放送を開始する計画となっている。4K放送を12のBSチャンネル、8K放送を一つのBSチャンネルで行う。4K放送の12チャンネルのうち、六つのチャンネルは、NHK、日本テレビホールディングス(日本テレビHD)、テレビ朝日ホールディングス(テレビ朝日HD)、東京放送ホールディングス(TBS HD)、テレビ東京ホールディングス(TXHD)、フジ・メディア・ホールディングスに割り当てられる。これらの電波方式は現在BSデジタル放送で使われている右旋円偏波で、視聴者は使用中のBSアンテナを使って受信することができる。
 4K放送の残りの六つのチャンネルは、今後参入を申請するBS放送事業者について審査しチャンネルの割当てを決めることとしている。この六つのチャンネルとNHKが始める8K放送の一つのチャンネルは、電波方式として現在のBSデジタル放送で使われている右旋円偏波とは異なる左旋円偏波が使われる。
 4K実用放送は、前記のBSデジタル放送とともに110度CSデジタル放送(左旋円偏波)でも行われる。左旋円偏波の受信には、これに対応したBS・CSアンテナが必要で、左旋円偏波用アンテナを増設するか、右旋左旋両方式対応の新しいアンテナを設置するかしなければならない。ちなみに、円偏波とは電波の形式の一つで、電界の方向が螺旋(らせん)の軸に対して回転する様式をもち、その回転方向により右旋円偏波と左旋円偏波とがある。右旋円偏波と左旋円偏波は互いに干渉しあうことがないので、同一の電波を共用することができる。
 以上が4K実用放送計画のあらましであるが、チャンネルプラン(基地局ごとに電波の周波数や出力を割り当てる計画)の詳細はまだ発表されていない。また、地上デジタル放送での4K放送は2017年3月時点では実施予定がない。なお、4K実用放送開始後もハイビジョン放送(2K)は現行通り継続される。[吉川昭吉郎]

4Kテレビ受像機

4K映像信号を表示することができるテレビ受像機を「4K対応テレビ」とよび、これに4K放送をテレビ受像機本体で受信できる機能を付加した受像機を「4Kテレビ」とよぶ。2017年3月時点で発売されている「4K対応テレビ」「4Kテレビ」は、いずれも2018年に開始が予定されている4K実用放送を受信するためのチューナーを搭載していない。このため、4K実用放送が始まっても、そのままでは受信・視聴することはできず、4K実用放送開始にあわせて発売されることが想定される外付けチューナーを購入して併用する必要がある。
 現在、市販されている40型以上の大型テレビ受像機は、これまで主流であったフルハイビジョンテレビ(2K)にかわって「4K対応テレビ」が主流になっている。4K対応テレビ受像機は2011年12月に日本の東芝が世界にさきがけて発売し、現在各社が競って販売している。
 「4K対応テレビ」は4K放送の受信はできないが、4Kビデオカメラで撮影した信号や4Kパッケージメディアからの信号を入力すれば、「純正4K映像」を楽しむことができる。テレビ放送は、ハイビジョン放送を受信し、超解像度技術で4K相当にアップコンバート(上位変換)した映像を視聴することになる。この際、ハイビジョン信号に付帯するブロックノイズ(受信条件が悪いとき、映像の一部がモザイク状になる障害)なども軽減される。純正4Kでないため、「擬似4K」あるいは「4Kもどき」などといわれるが、超解像度技術の性能は高く、「擬似4K映像」はフルハイビジョンのままのそれに比べて、明らかにきめ細かく高品位である。2018年に4K実用放送が開始されても、ハイビジョン放送は現行のまま継続されるので、現在通り「擬似4K」を楽しむことができる。
 4Kテレビの画質向上に有効な技術として注目されているものに、ハイダイナミックレンジ合成(high dynamic range imaging。略称はHDRもしくはHDRI)がある。これまでテレビ画質の向上は解像度の向上や色域(色の範囲)拡大に重点が置かれてきたが、HDRは輝度(明るさ)情報の拡大を図るもので、これを4Kテレビに適用することで、映像のめりはりが強調され、生き生きとした印象になる。現在、ほとんどの最新テレビがHDRに対応している。[吉川昭吉郎]

サービス形態

4K放送は現行ハイビジョン放送より高精細・高品位であるため、新しい立場からの(とくに著作権が関係するもの)サービス形態が模索されている。NexTV-F(現、A-PAB)は4Kデジタル放送に関するいろいろな課題について論議を重ねてきたが、2015年12月25日に公開した「高度広帯域衛星デジタル放送運用規定」ではコンテンツ保護に関する運用について規定しており、「月極め等有料放送」や「コンテンツ保護を伴う無料番組」の「コピー禁止」については、未定を意味する「T.B.D.」(to be determined)という記載となっている。これによればコピー可とも不可とも決まっているわけではない。しかし、会議のなかで民放キー局は番組のコピー(録画)禁止を提案しているという。もし録画ができないという事態になれば、4Kテレビ放送は局が決めた時間にあわせて実時間で視聴するしかなく、時間をずらして都合のよいときに見ることも繰り返して見ることもできなくなる。テレビの視聴環境としては、録画機器などがなかったテレビ草創期の時代に後戻りすることになる。
 著作権利者と視聴者双方にとって不都合ができるだけ少ないサービス形態に落ち着くことが望まれる。[吉川昭吉郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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