6-メルカプトプリン(読み)ろくメルカプトプリン

百科事典マイペディア 「6-メルカプトプリン」の意味・わかりやすい解説

6-メルカプトプリン【ろくメルカプトプリン】

制癌(せいがん)薬。6MPと略称プリンメルカプト基SHが結合した構造を持つ。黄色結晶(1水和物)。癌細胞が大量に必要とするプリン塩基拮抗(きっこう)して核酸およびその成分の生合成または機能を阻害し,癌細胞の増殖を阻止する作用があり,白血病などの悪性腫瘍(しゅよう)に用いる。副作用として食欲不振,脱毛,貧血など。(図)

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関連語 せいがん LD50

化学辞典 第2版 「6-メルカプトプリン」の解説

6-メルカプトプリン
メルカプトプリン
6-mercaptopurine

C5H4N4S(152.19).ヒポキサンチンと五硫化リンとから合成される.淡黄色の結晶.分解点313~314 ℃.水に不溶,エタノールに難溶,アルカリに可溶.急性白血病,慢性骨髄性白血病治療薬として使用される.LD50 500 mg/kg(マウス腹腔).[CAS 50-44-2]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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