ADR(読み)エーディーアール

デジタル大辞泉 「ADR」の意味・読み・例文・類語

エー‐ディー‐アール【ADR】[american depositary receipt]

american depositary receipt米国預託証券米国証券市場で、外国株式現物に代わって売買される代替証券。→ディー‐アール(DR)

エー‐ディー‐アール【ADR】[alternative dispute resolution]

alternative dispute resolution》⇒裁判外紛争解決手続き

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共同通信ニュース用語解説 「ADR」の解説

ADR

裁判でなく話し合いで紛争を解決する手続き。養育費や賃料の不払いといった金銭トラブルや、解雇など労働問題、医療事故まで扱う内容は多岐にわたる。判決と違い合意に強制力はないため、深刻な争いは対象外。民間では弁護士行政書士が申し立てを受け付ける。原子力損害賠償紛争解決センターのように行政主体のものもある。オンラインでのADRは「ODR」と呼ばれ、欧米で普及している。

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精選版 日本国語大辞典 「ADR」の意味・読み・例文・類語

エー‐ディー‐アール【ADR】

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] American Depositary Receipts の略 ) 米国預託証券アメリカ合衆国の市場で、他国の株式が取引される場合に、その株式は発行会社の所属する国にある銀行に預けておき、その見返りにアメリカの銀行から発行される。預託証書を代替証券として売買する制度

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改訂新版 世界大百科事典 「ADR」の意味・わかりやすい解説

ADR (エーディーアール)

アメリカ預託証券American depositary receiptsの略称。アメリカの証券市場において外国株式が取り扱われる際に用いられる外国株式原株の代替証券。一般に,ある国の市場において外国株式を発行・流通させるには問題点がきわめて多い。原株券本国から搬送・返還させるうえでのリスク,株券文言が外国語であることから記載内容が十分理解されないこと,株券の真贋しんがん判別が困難であること,紛失・盗難時の新株交付にともなう問題,その他慣習・制度の相違からくる種々の問題点である。こうした難点を解決すべく考案されたのがこの預託証券(DR)方式である。1927年アメリカのモルガン・ギャランティ・トラスト社が初めてこの方式を採用しADRを発行した。仕組みは,外国の原株式を発行国の銀行(副受託機関)に預託し,それを見返りにアメリカの銀行(受託機関)が預託証券を発行するというものである。受託機関はその預託証券上に本国原株式の保管義務を明記しているほか,配当受取り等株式保有にともなう諸権利をアメリカの投資家に代わって取り次ぐ等預託契約を明記している。投資家はこの預託証券を原株同様売買できるわけである。預託証券は,本国の発行企業が新株を発行するのと見返りに発行される場合と,すでにアメリカ内で取得されている原株式を見返りに発行される場合の2通りがある。前者の場合は,アメリカにおける新規資金調達が目的とされるため,証券取引委員会(SEC)への登録が必要とされ,アメリカの公認会計士監査,連結財務諸表の作成などが義務づけられている。後者の場合,アメリカの受託機関が発行会社の了承を得ることなく自由に発行することができる。日本の企業では1961年6月ソニーがアメリカでの新規資金調達を目的にADR発行を行ったのが最初であるが,以後増加している。なおADRと同じ方式でヨーロッパで発行される預託証券をEDR(ヨーロッパ預託証券),ドイツで発行されるものをGBC(ドイツ無記名証書,Global Bearer Certificate),オランダ領キュラソーのものをCDRという。
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百科事典マイペディア 「ADR」の意味・わかりやすい解説

ADR【エーディーアール】

American depositary receiptsの略。アメリカ預託証書。米国証券市場で外国株式の現物に代わって売買される代替証券。取引慣習や制度の相違による障害やリスクを防ぐため,考えだされた方法。米国のモルガン・ギャランティ・トラスト社が1927年初めて発行した。その仕組みは原株券は発行国の銀行に預け,これと見合いに米国の銀行がADRを発行するというもの。西欧諸国の株式の多くはこの形で流通し,日本でも1961年から採用。→EDR

ADR【エーディーアール】

裁判外紛争処理

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ADR」の意味・わかりやすい解説

ADR
エーディーアール

「アメリカ預託証券」のページをご覧ください。

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