ADR(読み)ADR/えーでぃーあーる

知恵蔵「ADR」の解説

ADR

「訪問販売で不良品を買わされたのに、返品に応じてくれない」「隣家騒音が気になる」といった身近なもめ事を、正式な裁判ではなく、専門知識を持つ第三者機関にに入ってもらって解決する方法の総称。 英語の「Alternative Dispute Resolution」ので、通常「裁判外紛争解決手続き」と訳される。司法制度改革一環で、2007年4月に「ADR利用促進法」が施行された。 裁判と比べて、手続きが簡単で時間がかからず、費用も安く抑えられるメリットがあり、裁判所が行う調停などのほかに多数の民間のADR機関があるが、知名度不足などから利用が進んでいなかった。 促進法では、活動に暴力団がかかわっていないことや弁護士の支援態勢があることなどを条件に法務大臣がADR機関を認証する制度を作り、認証を受けた団体に解決を依頼している間は、損害賠償などを請求する権利が消滅しないように時効を中断するなどの制度も設けた。 法施行後、オリンピックの代表選考のトラブル解決などを行う「日本スポーツ仲裁機構」などが認証を受けており、法務省は07年度中に100程度の機関からの申請を見込んでいる。

(市川美亜子 朝日新聞記者 / 2008年)

ADR

裁判外紛争処理」のページをご覧ください。

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ASCII.jpデジタル用語辞典「ADR」の解説

ADR

米国預託証券アメリカ証券市場で売買されているアメリカ以外の国々の代替証券のこと。アメリカの証券市場で他国の証券を直接売買すると障害が生じるため、原株は発行元の国の銀行に預けて、見返りにアメリカの銀行がADRを発券して、証券取引を実現する。制度上、あらゆる種類の外国有価証券がADRを利用することが可能である。日本でも一部の企業がADRの制度を使って証券を発行し、米国市場に上場している。また、日本以外のBRICsなどの国々の企業の株式もADRの形で、米国市場から購入できる。ADRは、日本では購入が難しい国々の株式の購入手続きを多少簡便化するというメリットがある。

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百科事典マイペディア「ADR」の解説

ADR【エーディーアール】

American depositary receiptsの略。アメリカ預託証書。米国証券市場で外国株式の現物に代わって売買される代替証券。取引慣習や制度の相違による障害やリスクを防ぐため,考えだされた方法。米国のモルガン・ギャランティ・トラスト社が1927年初めて発行した。その仕組みは原株券は発行国の銀行に預け,これと見合いに米国の銀行がADRを発行するというもの。西欧諸国の株式の多くはこの形で流通し,日本でも1961年から採用。→EDR

ADR【エーディーアール】

裁判外紛争処理

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精選版 日本国語大辞典「ADR」の解説

エー‐ディー‐アール【ADR】

〘名〙 (American Depositary Receipts の略) 米国預託証券。アメリカ合衆国の市場で、他国の株式が取引される場合に、その株式は発行会社の所属する国にある銀行に預けておき、その見返りにアメリカの銀行から発行される。預託証書を代替証券として売買する制度。

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デジタル大辞泉「ADR」の解説

エー‐ディー‐アール【ADR】[american depositary receipt]

american depositary receipt》米国預託証券。米国の証券市場で、外国株式の現物に代わって売買される代替証券。→ディー‐アール(DR)

エー‐ディー‐アール【ADR】[alternative dispute resolution]

alternative dispute resolution》⇒裁判外紛争解決手続き

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世界大百科事典 第2版「ADR」の解説

エーディーアール【ADR】

アメリカ預託証券American depositary receiptsの略称。アメリカの証券市場において外国株式が取り扱われる際に用いられる外国株式原株の代替証券。一般に,ある国の市場において外国株式を発行・流通させるには問題点がきわめて多い。原株券を本国から搬送・返還させるうえでのリスク,株券文言が外国語であることから記載内容が十分理解されないこと,株券の真贋(しんがん)判別が困難であること,紛失・盗難時の新株交付にともなう問題,その他慣習・制度の相違からくる種々の問題点である。

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