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ICANN アイキャン

ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

ICANN

ドメイン名やIPアドレスなどといったインターネットの基盤となるさまざまな資源の標準化や管理を担当する非営利法人団体。ドメイン名のほか、IPアドレスやポート番号の管理も行っている。なお、日本ではJPNICが、ICANNと連携してIPアドレスの管理、ドメイン名に関する調査などを行っている。

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知恵蔵の解説

ICANN

The Internet Corporation for Assigned Names and Numbersの略称で、インターネットのドメイン名やIPアドレスの割り当てなど、各種資源を全世界的に調整・管理することを目的とする民間の非営利法人。1998年に設立され、本拠地を米国カリフォルニア州マリナ・デル・レイに置く。
ICANNの主な役割は次の三つで、民間主導で全世界的にこれらを行うことを目的としている。(1)インターネットの三つの識別子の割り振り・割り当てを全世界的かつ一意に行うシステムの調整(a.ドメイン名、b. IPアドレス及び自律システム(AS)番号、c.プロトコルポート番号及びパラメーター番号)、(2)DNSルートネームサーバー・システムの運用及び展開の調整、(3)これらの技術的業務に関連するポリシー策定の調整。
インターネットは、米国防総省の指揮によってつくられたコンピューターネットワークにその起源を置くことから、インターネットで用いられるIPアドレス、ドメイン名、ポート番号などのアドレス資源の標準化、割り当て、管理などは、長らく米国政府の影響下に置かれていた。99年にICANNに業務が移管されるまで、インターネット資源のグローバルな管理を行っていたIANA(Internet Assigned Numbers Authority)は、その運営費用の一部をアメリカ政府の研究予算に依存していた。インターネットの国際化に伴い、これらの資源の管理から米国政府が手を引き、民間の非営利団体に一任するものとして設立されたのがICANNである。しかしながら、ICANNは民間非営利団体ではあるが、米国のカリフォルニア州法に基づく民間の団体に過ぎない。また、その権限は米国商務省から与えられたものであり、商務省がICANNへの移管がうまくいかないと判断すればその権限を取り戻せる契約になっていた。ICANNはドメインネームシステム(DNS)の根幹をなすルートDNSサーバーを管理している。全てのドメイン名を運用する根幹であるルートDNSサーバーが、米国政府の影響下にあることについて欧州やロシア、中国などから反発の声が高まり「インターネットガバナンス」と呼ばれる国際問題にもなっている。こうしたことから、ICANNのような役割を担う機関は国連の下に置くべきとの議論もあるが、現在のインターネットの性格や役割から国家から離れて民間主導であるべきとの意見も強い。またIPv4アドレス枯渇に伴うIPv6移行についての問題などもからみ、ICANNの役割や機能、あるいは存在そのものについても再検討すべきであるなど様々な意見が交わされている。

(金谷俊秀  ライター / 2011年)

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デジタル大辞泉の解説

アイキャン【ICANN】[Internet Corporation for Assigned Names and Numbers]

Internet Corporation for Assigned Names and NumbersIPアドレスドメイン名など、インターネット上のアドレス資源の割り当て、管理、調整を行っている民間の非営利組織。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ICANN
あいきゃん

インターネットの住所や電話番号に相当するドメインネームやIPアドレスなどを管理するアメリカの非営利民間法人。英語のThe Internet Corporation for Assigned Names and Numbersの略称で、アイキャンとよばれる。本部はカリフォルニア州に所在。世界各地の代表20人による理事会を中心に、ドメインネーム、IPアドレスや自律システム番号、プロトコルポート番号やパラメータ番号などのインターネット資源の割当てや調整などを担当。DNS(ドメインネーム・システム)の根幹をなすサーバーの運用やその技術的運営、ポリシーの策定などを担っている。理事長は黎明(れいめい)期からインターネット開発に携わったスティーブ・クロッカ-Steve D. Crocker(1944― )で、職員数は約350人。発足以来、アメリカ商務省の監督下にあったが、2016年10月にアメリカ政府が監督権限を手放し、運営当事者による自治組織となった。
 インターネットはアメリカ国防総省の研究から誕生したため、ドメインネームなどの管理は、はじめ国立科学財団(NSF:National Science Foundation)から委託された南カリフォルニア大学内の組織IANA(Internet Assigned Numbers Authority)が担当し、その後民間企業ネットワーク・ソリューションズ社が担当していた。しかし1990年代後半にインターネットが急速に普及したため、1998年10月にICANNが設立された。ICANNは海外に開かれた中立・公平な組織を標榜(ひょうぼう)していたが、アメリカ商務省国家電気通信情報局(NTIA:National Telecommunications and Information Administration)の監督下にあった。2013年、アメリカ政府が諜報(ちょうほう)活動の一環として個人のインターネット利用記録を収集していると元アメリカ中央情報局(CIA)職員のエドワード・スノーデンEdward J. Snowden(1983― )が暴露(スノーデン事件)したため、中国、ロシア、ブラジルなどの新興国から「インターネットのアメリカ支配」に対する強い批判がおきた。これを機に世界規模の中立機関にすべきであるとの機運が高まり、ICANNはアメリカ商務省の管理を離れ、世界各地のユーザー団体や技術専門家による自主管理団体となった。[矢野 武]

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