MP3(読み)エムピースリー

デジタル大辞泉 「MP3」の意味・読み・例文・類語

エム‐ピー‐スリー【MP3】[MPEG audio layer 3]

MPEG audio layer 3》映像データ圧縮方式MPEGで用いられる音声データの圧縮技術の一。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「MP3」の意味・わかりやすい解説

MP3
えむぴーすりー

オーディオ信号をデジタル化する方式の一つ。動画像信号のデジタル化で国際的に広く使われるMPEG(Moving Picture Experts Group、エムペグと読む)方式の音声部分の圧縮規格、オーディオレイヤー3(MPEG1 Audio Layer3)の略称である。オーディオ信号のデータ圧縮方式として優れており、圧縮率が高く、高品質なため、広く普及し始めた。人間の聴感特性を巧みに利用したデータ圧縮方式であり、CDのように、アナログのオーディオ信号を忠実にデジタル化した場合に比べると、そのほぼ10分の1程度のデータ量に圧縮でき、しかも聴感上の品質はCDに匹敵するとされている。そのため、長時間の音楽などをフラッシュメモリーなどの固体メモリーに記録できるので、LPレコードやCD、MDにつきものだった可動機構をまったく必要としない録音再生機の製作が可能で、小型化、可搬化にとくに優れている。一方、CDなどの音楽情報をMP3データに変えるソフトウェアインターネット上にあり、だれもが簡単にこのデータ圧縮方式を利用できる。その反面、音楽情報がネットワークにのって容易にコピーできるため、著作権などの問題を引き起こしやすい状況にある。

[田村浩一郎]

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IT用語がわかる辞典 「MP3」の解説

エムピースリー【MP3】

代表的な音声圧縮方式のひとつ。元は動画圧縮方式のMPEG-1で利用されたもの。人間の聴覚心理を利用して聞き取りにくい部分のデータを省くことにより、高い圧縮率を実現する。MP3プレーヤーをはじめとする携帯型のデジタルオーディオプレーヤー中心に幅広く普及している。◇「MPEG Audio Layer 3」から。

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百科事典マイペディア 「MP3」の意味・わかりやすい解説

MP3【エムピースリー】

MPEG-1 Audio Layer-IIIの略。ISO国際標準化機構)が定めた動画・音声の圧縮規格MPEGのひとつで,音声圧縮のための規格。米国ジン・テクノロジー(Xing Technology)社が開発したデコーダ技術により,音楽CD並みの品質で,10分の1から12分の1という高圧縮率を得ることができる。主にインターネットによる音楽のダウンロードなどに用いられ,ユーザーはMP3再生ソフトでデータを再生する。技術自体は違法ではないが,音楽データのやり取りなどの利用が著作権上しばしば問題になっている。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「MP3」の解説

MP3

MPEGによって策定された音声圧縮規格のひとつ。正式名称はMPEG-1 Audio Layer-3。音楽CDに匹敵する音質を保ちながら、従来の圧縮方法と比較して大幅に容量を圧縮できるのが特徴。容量が小さいことから、インターネットでの配信や、携帯音楽プレーヤーの再生フォーマットとして採用されて広く普及した。なお、MP3は著作権保護の仕組みがないことから、有料の音楽配信サービスでは、AAC、WMA、ATRAC3といったフォーマットが使われることが多い。

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パソコンで困ったときに開く本 「MP3」の解説

MP3

音声圧縮方式のひとつで、主に音楽データを作るのに使われています。パソコン上で聴いて楽しむ以外にも、スマートフォンなどにデータをコピーして再生することもできます。
⇨AAC、iPod、音声圧縮

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