内科学 第10版 「MRI検査」の解説
MRI検査(画像検査)
磁場と電磁波を使用した検査で放射線被曝がないのが特徴である.撮像時の磁場の調節によりあらゆる方向の断面像を得ることが可能である.
軟部組織の濃度分解能にすぐれ,かつ得られるコントラストが多彩で,解剖学的診断のみならず質的診断にも向いている.T1強調像では脂肪や血腫が高信号に出るため,骨髄内脂肪や血腫の評価に適する.腫瘍やリンパ節の造影にはガドリニウム系造影剤が使われる.T2強調像は水を高信号として描出するため,浮腫や水分量の多い病変の評価に有用である.最近では拡散強調像が原発腫瘍や腫脹したリンパ節の診断にも応用され,さらに治療効果判定にも用いられる.[今井 裕・橋本 順]
出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報