メンテナンス(整備)、リペア(修理)、オーバーホール(分解・点検など)の英単語の頭文字で、世界的には香港やシンガポールの企業が有名。航空機の整備は大きく二つに大別され、一つは出発前に行う外部点検や燃料補給、タイヤの空気圧チェックなどの「運航整備」。約1カ月ごとにエンジンや操縦系統などを点検する「A整備」も含まれる。もう一つが機体を格納庫に入れ、1~2年ごとや、5~6年ごとといった定期的に行う「重整備」がある。整備士には国家資格が必要。
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消耗品や補充品などオフィスや工場で日常的に使う用品や、それに伴う保守サービスを示すことば。英語のmaintenance, repair and operations(補充、修理、操業)の略語。文房具、OA機器用品、食器・トイレタリー、照明機器のほか、設備や機器の修理用部材、コピー機の保守サービス、出張時のチケット購入サービスなどが該当する。もともと製造業において、生産に直結する原材料や部品などの直接資材に対し、消耗品、補修用品、保安資材、燃料などの間接資材をMROとよんでいた。1990年代からのインターネットの普及に伴い、企業間取引(B to B)においてネットを活用した間接資材調達の効率化が潮流となり、この流れのなかでMROということばが一般にも使われるようになった。電子商取引によるMRO調達は低コスト、短時間で調達業務をこなせるほか、在庫を適正化できるという利点もある。
従来、MROの調達は、中小・零細企業から多品種の資材を、少量ずつ、多頻度で、不定期に行う傾向があり、業務のシステム化が難しく、非効率であった。またMRO調達のコストが全経費に占める割合は小さいものの、調達の事務処理に時間や人手がかかり人件費がかさむという難点もあった。インターネットの普及でMRO調達のシステム化が可能になり、多くの企業が購入経費節減のため電子商取引を活用した効率化に取り組んだ。これにより文房具ネット販売のアスクルなどMRO調達支援サービスを提供する企業が登場し、MRO調達支援ビジネスは有望なネット関連事業として急成長した。2015年時点での日本における同サービスの提供企業にはカウネット、たのめーる、ミスミなどがあり、工具通販のMonotaRO(モノタロウ)というMROにちなんだ名の企業も誕生している。
[矢野 武 2016年4月18日]
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