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Network Computer

ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

Network Computer

米Oracleの会長兼CEOであるLawrence J. Ellison氏が提唱する、ネットワーククライアントシステムの名称。NCと略されることもある。このコンセプトは、もともと「コンピューターが、1人1台あるいは各家庭に1台というように広く普及するには、現在のPCではあまりに複雑すぎる」という発想に端を発している。Ellison氏によれば、現在のPCは、15年以上前のIBM PCの古いアーキテクチャー(ハードウェアだけでなく、コンセプトなども含む)を引きずっているがゆえに、ネットワークコンピューティングという新しい環境に適応できなくなっているという。そしてPCが複雑すぎる要因として、OSやアプリケーションのアップデートが煩雑で、トラブルへの対応やデータのバックアップなどが個人に委ねられているといった点を挙げ、このため今のPCでは、本来必要のないところにコストがかかりすぎている、と同氏は指摘する。そこで、こうした反省のうえに立って、新しいネットワークコンピューティング時代のクライアントマシンを構想したのが「the Network Computer(NC)」である。同氏の構想では、NCといっても1種類の固定的なものではなく、一般的な家庭への導入が想定される「NCデスクトップ」を始め、ポータブルな「NCラップトップ」および「NC PDA」、より単機能化した「NCテレフォン」、「NCセットトップ」などが挙げられている。いずれも、基本的にローカルストレージデバイスを持たない点が特徴で、OSやアプリケーションのアップデートや、ユーザーデータの管理は、すべてネットワークの向こうにあるホスト側で行なわれることが原則となっている。こうしたNCの具体像として、家庭用NCデスクトップを約500ドルという価格(原価は約385ドルとされている)で実現できるという試算を同氏が発表したことから、「500ドル端末」というような呼び方をされることもある。1996年5月には、米Oracle、米Apple Computer、米IBM、米Netscape Communications、米Sun Microsystemsの5社によって、NCの標準機能ガイドライン「NC Reference Profile 1(NCRP1)」が発表された。そしてこれと同時に、日本の赤井電機や船井電機、ユニデンを含む14社がNC製造パートナーとして、また、ジャストシステム、三菱電機、米VLSI Technology, Inc.など13社はマイクロプロセッサーおよび関連装置を提供するテクノロジーパートナーとして、さらに、日本電気、日立製作所、ソフトバンクなど13社がNCのディストリビューションおよびシステムインテグレーションパートナーとして、それぞれNCPRへの支持を表明している(1996年5月現在)。なお、新聞等のメディアで「500ドル=低価格な」という部分のみをクローズアップするような「500ドルPC」という言い方がされることがあるが、PCに代わるもの、PCとは違うセグメントのものを目指したEllison氏のコンセプトからすれば、こうした呼び方は適切ではない(「500ドルで買えるPC」なら、もう何年も前からすで存在している)。「PC」ではなく「NC」と呼ぶべきである。

出典|ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について | 情報

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