SLBM(読み)エスエルビーエム

デジタル大辞泉 「SLBM」の意味・読み・例文・類語

エス‐エル‐ビー‐エム【SLBM】[submarine-launched ballistic missile]

submarine-launched ballistic missile潜水艦発射弾道ミサイル潜水艦発射弾道弾原子力潜水艦搭載され、水中から発射する。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

共同通信ニュース用語解説 「SLBM」の解説

SLBM

潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM) 潜水艦から発射する弾道ミサイルを指す。爆撃機大陸間弾道ミサイル(ICBM)と並ぶ主要な核兵器運搬手段。海中を移動する潜水艦の探知は容易ではなく、他国への軍事的な脅威となる。北朝鮮はSLBMの搭載を企図した新型潜水艦の開発を行っており、2015年5月に朝鮮中央通信が、SLBMの水中発射実験に成功したと報道した。(共同)

更新日:

出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報

百科事典マイペディア 「SLBM」の意味・わかりやすい解説

SLBM【エスエルビーエム】

Submarine-Launched Ballistic Missileの略。潜水艦発射弾道ミサイル。大陸間弾道ミサイル(ICBM)や空中発射巡航ミサイルALCM)と並び戦略核戦力の〈三本柱〉の一つとされる。米国ポセイドントライデント,旧ソ連のSSN18,SSN20など。潜水艦は海中で探知されることなく行動できるので,〈三本柱〉の中で最も残る可能性が高いとされる。→戦略兵器削減条約
→関連項目SDI原子力潜水艦

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「SLBM」の意味・わかりやすい解説

SLBM
エスエルビーエム
submarine-launched ballistic missile

潜水艦発射弾道ミサイル。有効射程 2800~8300km。 1960年4月ポラリス・ミサイルの水中発射に成功したアメリカ海軍は,以後,ポラリスをはじめとして,ポセイドン・ミサイルを原子力潜水艦に搭載,1970年代末にはトライデント・ミサイルを実用化した。ソ連では,SS-N-6,SS-N-8,SS-N-17,SS-N-18,SS-N-20,SS-N-23などが開発された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のSLBMの言及

【海軍】より

…近年,遠距離から攻撃可能な対艦ミサイルが用いられるようになり,米・ソは海上にある軍艦を探知するための軍事衛星を配備し,軍艦が以前のような隠密性をもちえなくなるなどのため,制海を獲得する手段は著しく変化している。
[潜水艦戦,対潜水艦戦]
 (1)海上交通線の破壊,(2)艦船の攻撃(潜水艦,とくに敵の管制水域内にある戦略ミサイル潜水艦に対する攻撃を含む),(3)巡航ミサイルを使用した陸上の攻撃,(4)潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)などを使用した戦略攻撃(一般に(3)(4)は潜水艦戦に含めない)が潜水艦の主要任務である。潜水艦戦は,制海権の保持が戦争の勝敗に必ずしも死活的重要性をもたない大陸国の海洋国に対する作戦として重視されてきた。…

【ミサイル】より

…さらにこれらミサイル技術をもとに,人工衛星,惑星ロケット等の打上げが進められている。 第2次大戦後の冷戦下における米ソの戦略は,ミサイル技術,核弾頭技術等を背景に時代とともに変化してきているが,ICBMと潜水艦発射弾道ミサイルsubmarine launched ballistic missile(略号SLBM)および核爆弾または空中発射巡航ミサイルair‐launched cruise missile(略号ALCM)搭載の戦略爆撃機を戦略部隊の3本柱として組み立てられてきたことは変りない。また,戦略核ミサイルより射程の短い中距離核ミサイルまたは戦域核ミサイルと呼ばれる一群のミサイルも配備されてきた。…

※「SLBM」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android