VL-Bus

ASCII.jpデジタル用語辞典 「VL-Bus」の解説

VL-Bus

VESAが策定したローカルバス標準規格。486の外部バスと非常に似た仕様になっているため、486のシステムには低コストでVL-Busを実装できる。VL-Busは32ビットのアドレスバス/データバスを備え、バスクロックは最大50MHzである。一般的にVL-BusのバスクロックはCPUの外部バスクロックと同じタイミングになっている。最大データ転送レートは132Mbytes/secで、16bytesまでのバースト転送やバスマスター機能もサポートされている。VL-BusはISAEISAMCAと共存できる仕様になっている。VL-Busのコネクターは、ISAなどの拡張スロットに対して直列に並んでおり、VL-Bus対応カードを装着しない場合は、ISAなど従来のバスのカードを装着できる。しかし、このような仕様のためVL-Bus用カードは短くても全長25cmという大きさになってしまい、スロットへの装着はかなりの力を要する。VL-Busの欠点としては、まず拡張スロットの数が少ないことが挙げられる。バスクロック33MHzの場合は3スロットまで、50MHzの場合は1スロットまでが推奨されている。しかし実際には、33MHzの場合でも2枚以上カードを装着すると誤動作することがよくある。もともとペリフェラルをいくつも接続するような形態が考えられていないCPUの外部バスを、VL-Busではそのまま拡張バスとして利用しているため、ほかのバスに比べると動作が不安定になりやすい傾向にある。VL-Busは1993年にVersion 2.0が発表され、64ビットデータバスやバスクロック66MHz、消費電力低減などに対応している。しかし、これに対応した製品はそれほど多くなく、Version 1対応のVL-Bus製品が広く普及した。

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