DSP(読み)でぃーえすぴー

日本大百科全書(ニッポニカ) 「DSP」の意味・わかりやすい解説

DSP
でぃーえすぴー

デジタル・シグナル・プロセッサーDigital Signal Processorの略。オーディオやビデオ、計測値などの時系列データの処理専用につくられた1チップ・マイクロプロセッサーをいう。従来のアナログ処理では困難な機能を、デジタル化によって実時間で処理するもので、積和論理回路などのハードウェアにより、汎用(はんよう)のマイクロプロセッサーよりはるかに高速でデジタル化、特定信号を通過させるフィルタリングデータ圧縮伸長などの信号処理を行う。4ミリワットの低電力で100メガヘルツの高速のものが開発され、パソコン用の周辺装置やアプリケーション開発ツールも充実してきている。DSPマルチメディア・パソコン、留守番電話、携帯電話、デジタルAV機器、高速モデム、ハードディスク装置、コピー機、カラオケ機器などに広く使用されている。

[岩田倫典]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「DSP」の意味・わかりやすい解説

DSP
ディーエスピー
digital signal processor

デジタル信号処理に特化したマイクロプロセッサ。アナログ入力信号をデジタル処理して,時間差や位相差をもった信号に変える。信号処理に必須な積和演算を高速で処理できるように設計されており,音楽画像などの連続したデータのリアルタイム処理ができるため,デジタルカメラオーディオ・ビジュアル機器,携帯電話などに使われている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

期日前投票

期日前投票制度は、2003年6月11日公布、同年12月1日施行の改正公職選挙法によって創設された。投票は原則として投票日に行われるものであるが、この制度によって、選挙の公示日(告示日)の翌日から投票日...

期日前投票の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android