地上デジタルテレビ放送(読み)ちじょうデジタルテレビほうそう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「地上デジタルテレビ放送」の意味・わかりやすい解説

地上デジタルテレビ放送
ちじょうデジタルテレビほうそう

デジタル信号方式の地上波のテレビ放送。地上デジタル放送地デジと略される。電波(周波数帯)の有効活用,情報化社会における多様なサービスの実現を目的として,日本国内では 2011年7月24日(東北地方太平洋沖地震で被災した宮城県,岩手県,福島県は 2012年3月31日)に,従来地上アナログテレビ放送から移行した。1990年代以降メディアのデジタル化は世界的な流れで,イギリスは 1998年に世界で初めてデジタルテレビ放送を開始。日本は 1997年郵政省(→総務省)が地上デジタル放送懇談会を設立,地上デジタル放送の導入について検討を始めた。地上波では 2003年12月,関東,近畿中京の三大広域圏でデジタル放送が始まり,その他の地域では 2006年12月までに段階的に実施された。2006年4月には携帯端末で地上デジタルテレビ放送が受信できるサービス「ワンセグ」が地域限定で始まった。一方 BS放送(→衛星放送)では 2000年12月に本放送が始まり,通信衛星を使った CS放送では,1996年パーフェクTVが日本初の CSデジタル放送を開始した。デジタル化によって,多チャンネル化,HDTVによる高画質・高音質番組,双方向通信天気予報ニュースなどの情報を得られるデータ放送,放送予定が見られる電子番組ガイド EPG字幕放送などが実現した。

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