QCサークル(読み)キューシーサークル

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「QCサークル」の意味・わかりやすい解説

QCサークル
キューシーサークル

QCとは品質管理 quality controlの略。 QCサークルとはおもに現場の作業層が製品の品質管理や作業能率の改善などのためにアイディアを出し合い議論する小集団をさす。統計的品質管理の手法アメリカで生れたが,戦後デミング博士などの指導で日本に導入されると,日本ではアメリカと異なり品質管理担当者以外の幅広い層の活動に変っていった。 1962年に日本の QCサークルは公式に誕生したが,1970年代後半からは海外にも紹介され,ブームを招来した。

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流通用語辞典 「QCサークル」の解説

QCサークル【quality control circle】

同じ職場の中で、品質管理活動を自主的に進める集団のこと。規模はだいたい10人まで。全員がサークルリーダー、書記などの役割を分担し、職場の問題点の改善や、よい状態を維持するための管理活動を、QC手法を活用して自主的に実践する。わが国独自のもので、この活動により第一線営業マンなどを活気づけ、全社的改善運動としてのTQC成果をあげえたといえる。

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世界大百科事典(旧版)内のQCサークルの言及

【経営・経営管理】より

…そして職場集団内の作業の段取り,実績チェック,職場規律の維持,職場内配置,教育訓練,昇給賞与査定,残業手当決定などについては,職長などは依然として実質的には大きな発言権を留保している。
[QCサークル活動]
 この意味では,ブルーカラー職場集団の準自律的管理はそれなりに再生されたということができる。そしてこれと連動してQCサークル活動(小集団活動)が展開されている。…

【小集団活動】より

… 企業内のおもなサークル活動の流れには次のようなものがある。(1)QCサークル 製品の品質の維持と向上をはかる科学的な品質管理quality controlの手法をマスターするため,職長が中心となってつくられたのがQCサークルである。品質管理そのものはアメリカが発祥の地であるが,日本ではそれが伝統的な集団主義と結びつき,1962年,主要な企業で導入が始められて以来,年ごとに関心が高まった。…

【品質管理】より

…【久米 均】
[日本の品質管理活動]
 品質管理は第2次大戦後,アメリカから日本へ導入された。1956年ごろより,物を作っている現場の品質管理が重要で,これを充実しようというねらいで,監督者に対する品質管理教育が始められ,62年には《FQC》誌が創刊され,それとともにQCサークル活動が創設され,しだいに普及した。QCサークルは職場の末端で働いている人たちを中心とした小集団活動で,職場の管理・改善を継続的に行っていく活動である。…

※「QCサークル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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