RE100(読み)あーるいーひゃく(英語表記)Renewable Energy 100%

共同通信ニュース用語解説 「RE100」の解説

RE100

太陽光風力など再生可能エネルギーで、事業に使う全て電力を賄うことを宣言する国際的な企業連合。2014年に英国非政府組織(NGO)が中心となって設立した。遅くとも50年までの達成を目指すことが主な加盟条件。米IT大手アップルグーグル、スウェーデン家具大手イケア、ドイツ自動車大手BMWなど約160社が名を連ねる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「RE100」の意味・わかりやすい解説

RE100
あーるいーひゃく
Renewable Energy 100%

事業活動で使う電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目標に掲げた国際的な企業連合。英語の頭文字をとって、RE100とよばれる。国際的に影響力のある大企業が率先して太陽光や風力によるエネルギーを活用することで、地球温暖化対策を促進しようとのねらいがある。イギリスの非政府組織(NGO)、ザ・クライメート・グループ(TCG)の主導発足。アップル、グーグル、ナイキ、イケア、ネスレなど2021年3月時点で世界297社が加盟。日本では2017年(平成29)にリコーが初めて参加し、50社が活動に加わっている。事務局をロンドンに置く。参加には一定の認知度や年間消費電力量100ギガワット時以上、日本企業については50ギガワット時以上が必要で、中小企業や自治体などの参加はむずかしい。このため2019年(令和1)10月に、日本で中小企業、自治体、医療・教育団体などを含む同様の組織「RE Action」が発足し、再生エネルギーの使用促進に取り組んでいる。

 RE100の加盟企業は遅くとも2050年までに消費電力のすべてを再生可能エネルギーに切り替えることを宣言し、いつまでに何%を再生可能エネルギーにするかの目標を掲げ、達成しなくてはいけない。各社は再生可能エネルギーの発電施設を保有したり、再生可能エネルギーを調達したとみなす証書を購入したりして切り替えに取り組み、毎年、達成状況を示す報告書を提出する必要がある。主要企業ではアップルなどが大規模発電施設への投資などを通じて、すでに再生可能エネルギー100%を達成している。

[矢野 武 2021年6月21日]

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