再生可能エネルギーや分散型エネルギーシステムの普及、蓄電システムの発達、電気自動車の普及、自家発電設備の拡大などの変化が進むなかで、これら比較的小規模な電力供給設備や需要家側の設備・蓄電システムなどを、先進的情報通信技術を活用した高度なエネルギーマネジメント技術で統合制御すること。Virtual Power Plant(バーチャルパワープラント)(仮想発電所)の略。従来、電力需給調整は大規模発電所の調整・制御を通して行われてきたが、VPPでは上述の統合制御で多数・多様な小規模設備をあたかも一つの仮想の発電所のように制御・調整する。
電力は貯蔵がむずかしいという財としての性質を有するため、つねに需要と供給を一致させることが求められる。このバランスが崩れると周波数の低下や停電などの問題が起こるため、従来は需要にあわせて大型の発電所の運転制御が行われてきた。しかし、多数・多様な分散型のエネルギー設備が普及するなか、需要家側が料金やインセンティブなどに応じて電力需要を制御するデマンドレスポンス(DR:Demand Response)とともに、VPPが需給調整に貢献することが期待されるようになっている。
具体的には、VPPは再生可能エネルギーの供給過剰の吸収、電力不足時の供給調整、負荷平準化などへの対応に有効に機能すると考えられている。
[小山 堅 2022年1月21日]
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