エンパイアステートビル(英語表記)Empire State Building

改訂新版 世界大百科事典 「エンパイアステートビル」の意味・わかりやすい解説

エンパイア・ステート・ビル
Empire State Building

ニューヨークマンハッタン地区にある超高層建築スカイスクレーパー摩天楼)の代表的作例。デュポン家4代目の一人,ピエールの注文でシュリーブ・ラム・ハーマン建築事務所が設計好景気に沸く1920年代に計画されたが,建設開始は大恐慌直後の30年で,翌年竣工。第2期超高層建設時代の最後の作品となった。当初テナントもなく,がら空きの状態が続いたが,現在は約1万のテナントが入り,約2万5000人を収容。102階,381mの世界最高の建物として約40年間王座を保ってきたが,今日ではシアーズ・タワーシカゴ),世界貿易センター(ニューヨーク,2001年9月11日にテロリスト攻撃により崩壊)についで世界第3位。1950年,ビルの頂にテレビ・アンテナ(約67m)が設置された。
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百科事典マイペディア 「エンパイアステートビル」の意味・わかりやすい解説

エンパイア・ステート・ビル

米国,ニューヨーク市マンハッタン33〜34番街にある超高層建築。摩天楼の代表的な例。シュリーブ・ラム・アンド・ハーマン建築事務所の設計により,1931年に完成。86階の上にさらに塔状の16階があり,高さ381m。1950年,その上に67mのテレビ塔が建てられた。
→関連項目アール・デコウォーホルニューヨーク

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世界の観光地名がわかる事典 「エンパイアステートビル」の解説

エンパイアステートビル【エンパイアステートビル】
Empire State Building

アメリカのニューヨーク州ニューヨーク市のシンボルともいえる建物。5番街と34丁目の角、ミッドタウンにそびえている。地上102階で、テレビ塔を含めると高さは443mある。1931年、それまでウォドルフ・アストリア・ホテルがあった場所に建造された。86階と102階には展望台があり、マンハッタンの景色パノラマで眺められて、高層ビル群のイルミネーションがきらめき始める日没ごろは見ごろといわれる。近くには、世界最大のデパート「メイシーズ」やスポーツやコンサートの会場となる「マジソンスクエアガーデン」などがある。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エンパイアステートビル」の意味・わかりやすい解説

エンパイア・ステート・ビル
Empire State Building

アメリカ合衆国,ニューヨークマンハッタン 5番街 34丁目にある超高層建築。設計担当業者はシュリーブ・ラム・アンド・ハーモン。 1931年完工。高さは 381m。 1954年まで世界で最も高いビルだった。 1950年この上に,68mのテレビアンテナが設置され,高さ 449mとなった。 1985年アンテナ交換により 443mになった。

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世界大百科事典(旧版)内のエンパイアステートビルの言及

【スカイスクレーパー】より

…シンガー・ビル(1907)やウールワース・ビル(1913,C.ギルバート)などが代表例。大恐慌後の一大建設ブームの中で,クライスラー・ビル(1930,W.バン・アレン),エンパイア・ステート・ビル(1931,シュリーブ,ラム,ハーモン),ロックフェラー・センター(1931‐40,R.フードほか)が世界最高を競いあい,第2黄金期を築いた。 第2次大戦後はカーテンウォール構造による平明な版型建築が主流となり,敷地また地上階の大半を都市広場として公開する配置計画とともに,一つの定型となった。…

【超高層建築】より

…22年,シカゴ・トリビューン社の本社屋競技設計当選案をはじめとして,自動車産業の象徴としてのクライスラー・ビル(1930。77階)やエンパイア・ステート・ビル(1931。102階)はこの時代を象徴するスカイスクレーパーであり,この表現形式は29年,ニューヨーク株式市場の大暴落に始まる大恐慌まで続いた。…

【鉄骨造建築】より

…同じころアメリカで鉄骨造建築が普及し,1885年シカゴに10階建てのホーム・インシュアランス・ビルが近代的構造原理にのっとり耐火的で採光のよい高層事務所建築として完成し,これにつづいてアメリカでは各地に鉄骨造の摩天楼が多数建てられるようになった。1913年ニューヨークに完成した55階建てのウールワース・ビル,31年の102階建てエンパイア・ステート・ビルなど,いずれも鉄骨を軽い耐火材で包む形式のものである。また1921年,L.ミース・ファン・デル・ローエによって発表されたガラスと鉄の摩天楼案は,その後の世界の近代建築運動に大きい影響をあたえた。…

【塔】より

…他には,モデル工場の鉄とガラスの階段塔(グロピウス設計,1914)があり,天文台であるアインシュタイン塔(メンデルゾーン設計,1921)やル・ランシーのノートル・ダム教会の塔(A.ペレー設計,1924)は鉄筋コンクリートの塔である。19世紀末のエレベーターの発明により高層建築が可能になり,いち早くシカゴで,次いで20世紀になってニューヨークでスカイスクレーパー(摩天楼)が生まれ,高さ381mのエンパイア・ステート・ビル(シュリーブ他設計,1929‐31)によって第1期の高さ比べは一段落した。バウハウス時代のミース・ファン・デル・ローエによる鉄とガラスの摩天楼プロジェクト(1922)は,1950年代以後に現実のものとなり,明快な超高層建築を出現させた。…

※「エンパイアステートビル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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