ちょうこうそう‐けんちく テウカウソウ‥【超高層建築】
〘名〙
高層建築で、特に高いもの。一般に、高さ一〇〇メートル以上、二五階ないし三〇階以上のものをいう。
摩天楼。
スカイスクレーパー。〔技術革新第二版(1975)〕
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デジタル大辞泉
「超高層建築」の意味・読み・例文・類語
ちょうこうそう‐けんちく〔テウカウソウ‐〕【超高層建築】
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超高層建築【ちょうこうそうけんちく】
高さ100m以上の建築物。1963年に建築基準法が改正され,1919年に規定された建築物の高さ31m以下という制限を特定の地区について廃止したため,日本でも建設が可能となった。建物の規模は敷地面積に対する延床面積の比率について制限され,不燃材料の使用,煙感知器・スプリンクラーの取付け,防火用水の用意など防火・火災対策も万全が期される。また風力や地震に対しては外力を分散して吸収する柔軟な構造体(柔構造)を設計する方法が開発されている。アメリカでは1913年にニューヨークにウールワース・ビル(57階,240m)が建てられ,1931年にはエンパイア・ステート・ビル(102階,381m)が完成,長く世界一を誇っていたが,現在アメリカには400mを超えるビルがいくつもある。なおギゼーのピラミッドは147m,東京タワーは333mである。日本ではじめての超高層建築物は,1968年に完成した霞が関ビル(東京,36階,147m)で,1971年には京王プラザホテル(東京・新宿,47階,169m)が建設され,以後新宿副都心には50階以上の超高層ビルが林立,同じく東京の池袋にもサンシャイン60(60階,240m)ができた。1980年代に入って,過密化した都市の再構成の手段として超高層建築による巨大開発が大都市を中心にさらに進められている。1990年代に入り東京都庁舎(48階,243m)や横浜ランドマークタワー(70階,296m)も完成した。住宅建築においても,民間,公社,公団などによる超高層住宅(30〜40階)の建設が活発である。
→関連項目カーテンウォール|耐震構造
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知恵蔵
「超高層建築」の解説
超高層建築
高さ100m以上の建造物の総称。超高層建築が作り出す都市景観は摩天楼(Skyscraper)と呼ばれるが、これは大型帆船のマストから派生した言葉。「エンパイアステートビル」(1931年)を皮切りに出現したニューヨークの摩天楼は、経済成長と都市文明の象徴として世界に衝撃を与え、各国の都市計画に大きな影響を及ぼした。とりわけ国土の狭い日本では、容積率を高めることのできる建造物としても注目され、霞が関ビル(68年)をきっかけに本格的な超高層ビル時代に突入、70年代には西新宿一帯に世界でも屈指の超高層ビル群が出現した。目下のところ、世界一の高さを誇っているのは2004年に竣工した台北国際金融センター(台北101)の508mだが、現時点でもこれを上回る高さの巨大ビルディングの建設計画が既にいくつか発表されており、ニューヨークのグラウンド・ゼロ(旧世界貿易センター跡地)に立つ予定のフリーダム・タワーは約540m、アラブ首長国連邦(UAE)で建設が進められているブルジュ・ドバイにいたっては高さ約800mにも達すると言われる。
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ちょうこうそうけんちく【超高層建築 highrise building】
とくに高さや階数の基準はないが,日本では高さが31mを超える建築物を高層建築と称し,100mを超えると超高層建築と呼んでいるのが一般的である。また外国,とくにアメリカでは,その呼び方を1930年代にニューヨークで建設されたものをスカイスクレーパーskyscraper(摩天楼)とし,現代のタワーtower,トールビルtall buildingとは区別して用いているようである。
【超高層建築の沿革】
19世紀の後半から始まる超高層建築の歴史は,それを可能にしたさまざまな材料や技術,さらにはその時代を反映する表現や形態の点から次の五つの時代に区分することができる。
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