ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マリエット」の意味・わかりやすい解説
マリエット
Mariette, Auguste Ferdinand François
[没]1881.1.19. カイロ
フランスのエジプト学者。母校ブルゴーニュ大学で教鞭をとったのち,1849年からルーブル美術館のエジプト部に勤務。 50年碑文収集のためエジプトに派遣され,セラペウム,ティの墳墓などを発掘した。 55年からベルリンでエジプト学を学んだのち,58年から再びエジプトで数多くの重要な発掘,発見をした。発掘した遺物は全部現地にとどめておくことを主張し,同年,新設のエジプト考古局長に就任し,カイロ郊外にブーラーク博物館を創設して初代の館長になった。主著『アピスの母に関するノート』 Mémoire sur la mère d'Apis (1856) ,『エジプト史綱要』 Aperçu de l'histoire d'Égypte (74) ,『アビドスの新粘土板文書』 Nouvelle table d'Abydos (56) ,『古代エジプトのマスタバ』 Les Mastabas de l'Ancien Empire (81~89) 。
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