分節運動(読み)ブンセツウンドウ

デジタル大辞泉 「分節運動」の意味・読み・例文・類語

ぶんせつ‐うんどう【分節運動】

哺乳類小腸などにみられる運動一定間隔腸管が収縮してくびれ多数分節に分けたようになるのが特徴。腸内容物と消化液とを混合する役をする。

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精選版 日本国語大辞典 「分節運動」の意味・読み・例文・類語

ぶんせつ‐うんどう【分節運動】

  1. 〘 名詞 〙 哺乳類の小腸に見られる消化運動。一定間隔を置いて腸管がくびれたように縮む蠕動運動により、内容物を輸送したり混合したりする。〔人体機能(1952)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「分節運動」の意味・わかりやすい解説

分節運動
ぶんせつうんどう

哺乳類(ほにゅうるい)の消化管にみられる運動形式の一つ。腸の内容物をこねてかき混ぜることに役だつと考えられている。周期的な分節運動は、まず輪状筋が数センチメートルの間隔を置いて収縮してくびれをつくり、数秒置いてくびれの間がさらにくびれて内容を分割し、隣のくびれの内容と混ざった塊をつくることからなっている。この運動は毎分10回から20回程度の頻度で生じる。消化管の蠕動運動(ぜんどううんどう)においては、伝播(でんぱ)性の収縮波が一方向に伝わり、その内容物は収縮波の伝わる方向に移送されるのに対して、分節運動では内容物が一方向に送られることはない。分節運動の頻度はヒトでは十二指腸で高く回腸で低いが、ウサギでは小腸の下部で高いといわれている。

村上 彰]

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世界大百科事典(旧版)内の分節運動の言及

【消化】より

…たとえば,ガストリンは胃運動の促進,幽門括約部の弛緩,食道下部括約部の収縮,小腸運動と胆囊収縮の促進をひき起こし,セクレチンは食道下部括約部,胃,小腸の運動を抑制する。 消化管運動には大別して,蠕動(ぜんどう)と分節運動の二つの型式がある。(1)蠕動peristalsis 消化管の一部で内外両筋層が収縮し,この収縮が口側から肛門側に波として伝わっていく。…

※「分節運動」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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