御膳(読み)ゴゼン

デジタル大辞泉 「御膳」の意味・読み・例文・類語

ご‐ぜん【御膳】

食膳食事を丁寧にいう語。御飯
天皇貴人の食事。
「隆方陪膳つとめて候ひければ、―にもえ着かせおはしまさざりけり」〈著聞集・三〉
接頭語的に用いて)飲食物を表す語の上に付いて、最上等なものである意を添える。「御膳そば」

お‐ぜん【御膳】

を、出す相手を敬い、また、丁寧にいう語。食卓・食事をいうこともある。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「御膳」の意味・読み・例文・類語

ご‐ぜん【御膳】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ご」は接頭語 )
  2. 天皇の食事、飲食物。また、貴人のものにもいう。供御(くご)
    1. [初出の実例]「やがて其の座にて供御を参らす。諸卿御膳おろして各これを食ふ」(出典:続古事談(1219)一)
    2. [その他の文献]〔漢書‐王莽伝〕
  3. 食膳をいう女房詞
    1. [初出の実例]「御せんの一のうねめにこれも侍従中納言」(出典:御湯殿上日記‐文明一四年(1482)正月一四日)
  4. 食事、飯を丁寧にいう語。
    1. [初出の実例]「御台所ふねより、御膳(ゴセン)の通ひ、浪のうへを行に」(出典:浮世草子・西鶴諸国はなし(1685)二)
  5. 上等であること。また、接頭語的に名詞の上に付いて、そのものが最上等である意を表わす。「ごぜん汁粉」など。
    1. [初出の実例]「御膳(ゴゼン)しら菊あまいあまい」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)前)
  6. ごぜんじるこ(御膳汁粉)」の略。
    1. [初出の実例]「名代の汁粉屋も多く、〈略〉御膳、田舎、小倉、塩餡乃至は白餡の上品まで」(出典:明治世相百話(1936)〈山本笑月〉甘党随喜の名代汁粉)

お‐ぜん【御膳】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語 ) 膳を丁寧にいう語。
    1. [初出の実例]「御せんお御ひきなされぬさきにたちまするにより」(出典:重刊改修捷解新語(1781)六)

ぎょ‐ぜん【御膳】

  1. 〘 名詞 〙ごぜん(御膳)

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普及版 字通 「御膳」の読み・字形・画数・意味

【御膳】ごぜん

御食膳。

字通「御」の項目を見る

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