白虎通義(読み)ビャッコツウギ

デジタル大辞泉 「白虎通義」の意味・読み・例文・類語

びゃっこつうぎ〔ビヤクコツウギ〕【白虎通義】

中国後漢の儒学書。4巻。班固撰。後漢の章帝宮中の白虎観に諸学者を集め、五経解釈異同を討議させた結果記録編集したもの。白虎通

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精選版 日本国語大辞典 「白虎通義」の意味・読み・例文・類語

びゃっこつうぎビャクコ‥【白虎通義】

  1. 中国、後漢の班固撰書。四巻。後漢の章帝の建初四年(七九)に学者を北宮の白虎観に集め、経書文字や解釈の異同について論議させ、まとめた「白虎通徳論」を、班固に整理させたもの。古義旧聞を爵・号・喪服等の四四項にわける。「白虎通」とも。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「白虎通義」の意味・わかりやすい解説

白虎通義
びゃっこつうぎ

中国、後漢(ごかん)の班固(はんこ)の著作。儒教学説の異同を調整し、古義を解説した書。四巻。後漢の章帝のとき(79)詔を受けて多くの学者や大官が白虎観に集まって五経の解釈の違いを討論し、統一見解をつくった。その論議の記録が本書である。討論集会がもたれるに至った直接のきっかけは、当時、博士官の学であった今文(きんぶん)経学(中心文献は『公羊伝(くようでん)』と『礼記(らいき)』)に対して、民間の学であった古文経学(中心文献は『左氏伝』と『周礼(しゅらい)』)がはなはだしく進出したためとみられる。論議の特色は、今文経学を主としながら古文経学をも取り入れ、礼を中心に据えて讖緯(しんい)説を利用し、経書解釈の国家主義化を明確にしたことにある。

[日原利国]

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