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五経 ごきょうWujing

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

五経
ごきょう
Wujing

儒教において尊重される五つの経書。『易経』『書経』『詩経』『礼記』『春秋』をいう。「ごけい」とも読む。前136年に前漢(→)の武帝儒学を官学と定め,五つの経書の教授にあたる官職として五経博士を置き,前124年には五経を中心とした教育が太学で開始された。代には注釈書『五経正義』が編纂され,科挙の受験者などに五経の解釈の基準が示された。また,朱子四書を儒学枢要の書としたため,代以降は五経以上に四書が重視されるようになった。五経に,現存しない『楽経』を加え,六経六芸とも称する。

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百科事典マイペディアの解説

五経【ごきょう】

四書五経

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とっさの日本語便利帳の解説

五経

→「いつか必ず役に立つ!編 これだけは押さえておきたい!中国古典」の「四書五経」

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世界大百科事典 第2版の解説

ごきょう【五経 Wǔ jīng】

儒教の五つの基本的な経典,すなわち《易経》《書経》《詩経》《礼記(らいき)》《春秋》のこと。いずれも孔子が編纂したといわれてきたが,《詩経》と《書経》のほかは疑問である。前漢の武帝のとき儒教が国家公認の学とされ,五経博士がおかれて五経の名が定まった。漢代には《詩経》に魯詩・斉詩・韓詩の3派があり,《春秋》に《公羊伝(くようでん)》《穀梁伝》《左氏伝》というふうに,それぞれ諸学派が現れたが,唐代には,太宗が孔穎達(くようだつ)に命じて《五経正義》を作らせてから,《周易》《尚書》《毛詩》《礼記》《春秋左氏伝》が五経とされた。

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大辞林 第三版の解説

ごきょう【五経】

儒教の教典のうち最も重要な五種の書。易経えききよう(周易)・書経(尚書)・詩経(毛詩)・春秋しゆんじゆう・礼記らいき。漢の武帝の頃に作られた称。ごけい。 「四書-」

ごけい【五経】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

五経
ごきょう

中国、秦漢(しんかん)期の儒家が尊奉した「易(えき)・書・詩・礼・春秋(しゅんじゅう)」の5種の経典。「経」は、政治と倫理の基本原理を提供する人類生活の永遠の規範の意。「楽」を加えて六芸(りくげい)(六経(りくけい))とも称する。漢の武帝が学官に五経博士をたてて以来、国教としての根本聖典となり、すべて儒教の開祖孔子(こうし)(孔丘(こうきゅう))の編定ないし述作とされた。その内容解釈を経学(けいがく)といい、後漢礼教(ごかんれいきょう)国家に盛行し、「礼」は『儀礼(ぎらい)』に『礼記(らいき)』『周礼(しゅらい)』が並立して三礼(さんらい)を擁し、「春秋」は『公羊(くよう)伝』『穀梁(こくりょう)伝』に対立する『左氏(さし)伝』が加わって三伝(解説)が競い、漢魏(ぎ)の古注が多く制作された。多様で繁雑な六朝(りくちょう)期の経学は、唐初の正統解釈である『五経正義』によって国家統制されて、それ以後は科挙(かきょ)(科目別の官吏登用試験制度)の発達に伴い、思想に枠をはめる結果となった。
 宋(そう)代の新儒学は、「五経」から「四書」に経書の中心が移行するが、明(みん)の成祖(せいそ)が公布した『五経大全(たいぜん)』は朱子学的な観点から編纂(へんさん)されたにもかかわらず、従事した学者の見識の低さから「大全出(い)でて経学亡(ほろ)ぶ」と非難された。「経書は心志の注釈にすぎぬ」とみる陽明学の流行期には、いっそう経学は軽視された。
 経書の研究は、清(しん)代考証学に至って面目を一新し、小学(古代言語学)、文献批判など科学的方法による究明が進められた。[戸川芳郎]

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世界大百科事典内の五経の言及

【訓詁学】より

…しかし,内包,外延すべてまったく同じことばが,一言語の中に二つ以上存在するはずはないから,置き換え方式による意味の説明には当然有効性に限度があり,多くの場合それは,この文脈ではA字をB字に置き換えても,それを含む表現の全体が伝えようとするものに大差が出ないという程度のものであるにすぎない。 ところで文字の意味を明らかにするという作業は,中国の古代にあっては,まず何よりも《五経》,すなわち文明の中心となるべき5種類の古典,《易》《書》《詩》《礼(らい)》《春秋(しゆんじゆう)》の本文を,その最も正しい意味において読み取るという目的につながっていたのであるから,経書の解釈学全体が,訓詁学の業績の総体だということもできるわけだが,実際には,経書解釈学の歴史上,《十三経注疏(じゆうさんぎようちゆうそ)》がいわゆる漢・唐訓詁の学(古注の学)の集大成として,程・朱以後の新注の学問,すなわち宋元理気の学と対比されて〈訓詁学〉と呼ばれることが多い。その場合〈訓詁学〉は,字義の末に拘泥して,大所高所からの視角,人間社会への洞察に裏づけられた自由な発想を欠くというような,非難の意味がこめられていると考えていいであろう。…

【経書】より

…経が権威ある古典として諸他の書物から区別されるのは周・秦の間のことであり,荀子では《礼》《楽》《詩》《書》《春秋》の五つが経として価値づけられている。これを五経という。これに漢初になって《易》が加えられて六経の名が生まれ,さらに九経,十二経,十三経としだいに増加するものの,経の本質的な意義に変りはない。…

※「五経」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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