菊座(読み)キクザ

デジタル大辞泉 「菊座」の意味・読み・例文・類語

きく‐ざ【菊座】

菊の花をかたどった座金ざがねかぶとよろいの飾りにする。きくのざ。
衣服などの穴の周囲放射状に糸でかがること。
カボチャの一品種。実は扁球形で、深い縦の彫りがあるもの。
肛門こうもん異称。また、男色
「それ―のひだ四十二重なりと」〈浮・男色十寸鏡〉

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精選版 日本国語大辞典 「菊座」の意味・読み・例文・類語

きく‐ざ【菊座】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 菊の花の形にした座金(ざがね)。兜(かぶと)の飾りや、長押(なげし)、妻戸などの飾釘の根もとに据えたもの。菊の座。菊がさね。
  3. ニホンカボチャ栽培品種早生で、果実は扁球形となり大形の深い縦溝が多数はいる。きくざとうなす。〔運歩色葉(1548)〕
    1. [初出の実例]「ヲヤこりゃアおいしそうだ。菊座(キクザ)とやらでございますね」(出典洒落本・祇園祭挑燈蔵(1802)初幕)
  4. ( 形が似ているところから ) 肛門(こうもん)の異称。転じて、男色をいう。
    1. [初出の実例]「衆道の上品といふは、〈略〉菊座やはらかに四十二のひだ」(出典:浮世草子・好色訓蒙図彙(1686)下)

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