上品(読み)ジョウヒン

デジタル大辞泉 「上品」の意味・読み・例文・類語

じょう‐ひん〔ジヤウ‐〕【上品】

[名]品質のよいこと。また、高級品。「上品だけを扱う老舗しにせ」⇔下品
[形動][文][ナリ]品格のあるさま。品のよいさま。また、味などの洗練されているさま。「上品な立ち居振る舞い」「上品な味」「上品に着こなす」⇔下品
[派生]じょうひんさ[名]
[類語]高踏的崇高高邁高遠超然超俗孤高脱俗俗離れ浮世離れ世間離れ高尚気高い典雅優雅優美高雅風雅優形やさがたゆかしい奥ゆかしいしとやかたおやかみやびやかみやび女性的エレガントドレッシー女らしい女女めめしい女くさい女振り女っ気婉麗えんれい優優典麗麗しい静淑優婉閑雅婉然楚楚そそ窈窕ようちょう端麗温雅物柔らか気品雅趣つつましいつつましやかしおらしい清雅高踏雅致﨟長ろうたけるみやびる端雅都雅やんごとない高貴

じょう‐ぼん〔ジヤウ‐〕【上品】

仏語極楽往生の人の機根による差異を分けた九品くほんの、上位3階級総称上品上生・上品中生・上品下生が含まれる。
一級品。上等なもの。
発句ほくは頭よりすらすらと言ひくだし来るを―とす」〈去来抄・修行〉

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精選版 日本国語大辞典 「上品」の意味・読み・例文・類語

じょう‐ぼんジャウ‥【上品】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 仏語。極楽浄土に往生する人を能力、性質などから上・中・下に三分したその最上位。また、浄土における最上位。
    1. [初出の実例]「上品にたもつ者は法王の位をえて衆生をみちひく」(出典:観智院本三宝絵(984)下)
    2. 「どうもならぬ。煩悩即菩提。ぜうぼんの座には望みはない」(出典:歌舞伎・鳴神(1742か))
  3. 能力・性質・性状など、その等差を上・中・下の三つに分けたその最上位。上等。上等の階級。
    1. [初出の実例]「上品の善功徳を修すれば、一丈七尺の長身を得」(出典:日本霊異記(810‐824)下)
    2. 「夫も上品の人は、詩歌文章にのみ筆を染め、書翰もいやしからぬ文躰に、万世の後も名はとどむべし」(出典:俳諧・鶉衣(1727‐79)後上)
    3. [その他の文献]〔往生礼讚偈‐日中〕
  4. じょうぼん(上品)の絹」の略。
    1. [初出の実例]「直上品八丈参拾伍疋」(出典:東寺百合文書‐り・建久二年(1191)七月二〇日・仏師弁忠家地売券)

じょう‐ひんジャウ‥【上品】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 品質のすぐれていること。また、その品物。あるいは、そのさま。⇔下品。〔書言字考節用集(1717)〕
    1. [初出の実例]「根が人形のやうに育った人参の上品を非常に多く貯へてゐる」(出典:佐橋甚五郎(1913)〈森鴎外〉)
  3. 家柄がよいこと。また、その人。〔晉書‐劉毅伝〕
  4. 品性、品格がよいこと。品(ひん)がよいこと。またそのさま。⇔下品
    1. [初出の実例]「又男色の上品(ジャウヒン)なるは、劇場(しばゐ)の地を専とす」(出典:談義本・根無草(1763‐69)後)
  5. じょうぼん(上品)

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普及版 字通 「上品」の読み・字形・画数・意味

【上品】じようひん

高品。

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