二つの台風が接近して存在している場合におこる相互作用で、この名称は、第5代中央気象台台長藤原咲平(さくへい)がこれを本格的に研究をしたことに由来する。二つの台風は互いに相手の台風の風によって動き、二つの台風の重心位置をとると、この重心の周りを反時計回りに移動し接近する。このため、進路予想がむずかしくなる。藤原の効果は台風どうしだけでなく、上層に現れる冷たい低気圧の間でも起きることがあり、このときも台風の進路予想がむずかしくなる。第二次世界大戦後、飛行機観測などにより台風の位置が正確に求められるようになると、藤原の効果をおこしている事例が数多くみつかっている。
[饒村 曜]
(2013-10-25)
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