デジタル大辞泉
「とろり」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
とろり
[1] 〘副〙 (多く「と」を伴って用いる)
① とろけてやわらかくなるさま、油のような濃い液体などが、たまっているさま、または、たれおちるさま、などを表わす語。
※
日葡辞書(1603‐04)「Tororito
(トロリト) ナル〈訳〉溶ける、または、溶けるように柔らかになる様」
② 肌(はだ)ざわりがやわらかく、うっとりするような快い感じを表わす語。また、空気などが濃厚に淀んでいるような感じを表わす語。
※三体詩幻雲抄(1527)「おりしも笛をとろりと吹ほどに」
③ ねむけがさしたり、まどろんだりするさま、また、酒に酔いなどして快くうっとりとしたさまなどを表わす語。ねむそうにぼんやりとした目つきをいうことが多い。
※杜詩続翠抄(1439頃)七「さらば吾とろり酔可答之」
※
滑稽本・八笑人(1820‐49)初「何でも桜色で目の
ふちがすこしトロリと来たくらゐの所が千両だ」
[2] 〘名〙 天候の
薄曇っているときをいう。〔運歩色葉(1548)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報