こっくり

デジタル大辞泉の解説

こっくり[副・名]

[副]
居眠りをして頭を前方に繰り返し傾けるさま。「こっくりこっくり、船をこぎはじめる」
頭をふって大きくうなずくさま。「こっくりとうなずく」
前触れもなく、元気な人が突然死ぬさま。ぽっくり。「あの丈夫な人がこっくりいってしまった」
[名](スル)
居眠りをすること。また、うなずくこと。「電車に揺られてこっくりをはじめる」「何度もこっくりしながら母親の注意を聞く」
こっくり往生」の略。
「おふくろはただ―を願って居」〈柳多留・二〉

こっくり[副]

[副](スル)色合い・味などに落ち着いた深みのあるさま。「こっくりした紺色のスーツ」「こっくりしただし汁

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百科事典マイペディアの解説

こっくり

狐狗狸と書くのは当て字。民間で行われている占い。〈こっくり〉という霊を呼びだし,その神託を得る。30cm前後の3本の竹の棒の中ほどを縛り,三脚状にして立て,その上に盆をのせる。盆のまわりに3人がすわり,各自右手指で軽く盆を押さえる。1人が祈祷(きとう)し,ささえの棒の動く様子で吉凶を占う。鳥居の形をした印の上に3本の割りばしを立てる方法もある。特に明治中期,各地に流行した。
→関連項目占い

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デジタル大辞泉プラスの解説

こっくり

けん玉の技のひとつ。「うぐいす」の技を決めた後、玉をけんから離さないように大皿に移動させ、再度けんから離さないよう「うぐいす」に戻す。「こっくりさん」とも。難易度の高い技。2000年、日本けん玉協会により「けん玉の技百選」に選定。

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世界大百科事典 第2版の解説

こっくり

民間で行われる占術の一種。〈こっくり〉と呼ばれる憑依(ひようい)霊を呼びだし,特殊な方法によってその神託を得るというものである。こっくりは通常キツネのような動物霊といわれ,〈狐狗狸〉とも書かれるが,起源は定かでなく,江戸中期ごろにキツネの神霊にうかがいをたてることが大都市域の民衆のあいだに広まったらしい。明治期以降は海外の心霊術とも習合し現在の形式が確立した。紛失物の捜索,取引の当否から私的な相談ごとに至るまで,霊への質問内容はさまざまである。

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大辞林 第三版の解説

こっくり

[3][1] ( 副 ) スル
了解・肯定などの気持ちで、頭を前後に動かして、うなずくさま。 「 -とうなずく」
頭をうなずくように動かして居眠りするさま。 「 -、-する」
居眠りをするように、苦しまないで急死するさま。ぽっくり。 「 -と死にたいようだ/火の柱 尚江
[1][3] ( 名 ) スル
うなずくこと。
居眠り。
長患いもせず、苦しまずに突然死ぬこと。ぽっくり。 「おふくろはただ-を願つて居/柳多留 2

こっくり

( 副 ) スル
色・味などが、落ち着いて深みのあるさま。 「葡萄色の-した鶉縮緬うずらちりめん/青春 風葉

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

こっくり
こっくり

こくりともいう一種の降神術、占法である。竹や箸(はし)状の30センチメートルくらいの棒を3本用い、その上部3分の1ほどのところを麻縄で縛り三脚状に棒を開き、その上に盆や飯櫃(めしびつ)の蓋(ふた)をのせ、それを囲んで3人の者が座り、片手をその盆の上にそっとのせる。「こっくりさん、こっくりさん足をあげてください」というと、3本の棒の一つが持ち上がる。そうすると、こっくりさんが憑(つ)いたと解しいろいろなことを問い出す。たとえば、約束した人が来るならば、「右足をあげてください」とか「左足をあげてください」とかの質問をし、それに応じて棒があがる。竹は女竹(めだけ)がよいといい、3人のうち1人は女が座るとよいという。こっくりを狐狗狸と書くのは当て字で、この三つの動物の霊が憑くなどという。
 こっくりさんは江戸時代から行われたようであるが、明治19年(1886)ごろ非常に流行し、花柳界などで盛んにこれが行われた。三味線を弾いて3本足をいろいろとあげさせ、甚句踊りなどをさせたという。もちろん一般家庭でも娯楽として行われた。たれさんがくるか・こないかとか、吉凶を判じたりするのを、右とか左とかの足のあげ方によって試みたのである。この遊びのおこりについては、アメリカの船員によってわが国に伝えられたというが、確かなことはわからない。もちろん、アメリカに限らず世界の各地で行われている。栃木県芳賀(はが)郡茂木(もてぎ)町ではこの遊びをホックリサマといって、昭和10年(1935)ごろに流行したという。ここでは、盆の上に風呂敷(ふろしき)をかぶせ、その中に手を入れた。ホックリサマを呼ぶには昼より夜がよいという。[大藤時彦]

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精選版 日本国語大辞典の解説

こっくり

[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 頭を急に前後に動かすさまを表わす語。いねむりをしたり、大きくうなずく様子などにいう。
※或る女(1919)〈有島武郎〉前「尤もと云風に、二三度こっくりとうなづいた」
② いねむりして上体を前に傾けるように、突然に倒れて死ぬさまを表わす語。ぽっくり
雑俳・大福寿覚帳(1711‐16頃)「こっくりと・いたらほとけじゃこちのばば」
[2] 〘名〙
① いねむり。また、うなずく動作。
※放浪記(1928‐29)〈林芙美子〉「時ちゃんはこっくりをして、小さな火鉢に手をかざしてゐる」
② (「ごっくり」とも) 「こっくりおうじょう(━往生)」の略。
※雑俳・柳多留‐二(1767)「おふくろはただこっくりを願って居」

こっくり

〘副〙 色合や味などが、濃かったり深みがあったりするさまを表わす語。
※真景累ケ淵(1869頃)〈三遊亭円朝〉七一「襟には濃(コッ)くり白粉を附け」
多情仏心(1922‐23)〈里見弴〉押入の中「こっくりとした紅の通った英国製のセルに」

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