デジタル大辞泉
「うつらうつら」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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うつら‐うつら
- 〘 副詞 〙 ( 「うつら(空━)」を重ねたもの。「と」を伴う場合もある )
- ① 心がぼんやりしているさまを表わす語。茫然(ぼうぜん)。うっかり。
- [初出の実例]「うつらうつらとははごのもとをたちいでて」(出典:御伽草子・さよひめ(室町時代物語集所収)(室町末))
- 「梧桐を眺めくらして、うつらうつらとして居た」(出典:野分(1907)〈夏目漱石〉八)
- ② ねむけ、病気などで意識がはっきりしないさまを表わす語。うとうと。
- [初出の実例]「雨に窓かぜに障子を引たてて うつらうつらと物おもふさま」(出典:俳諧・正章千句(1648)一)
- 「寝台に、うつらうつらして居た早瀬は」(出典:婦系図(1907)〈泉鏡花〉後)
- ③ ( ②から転じて ) ゆっくりとゆれ動くものから受ける感じをいう。
- [初出の実例]「長い藻が、うつらうつらと揺(うご)いて」(出典:永日小品(1909)〈夏目漱石〉蛇)
うつら‐うつら
- 〘 副詞 〙 ( 「うつら(現━)」を重ねたもの。「に」や「と」を伴う場合もある ) まのあたりはっきりと。まざまざと。つくづくと。
- [初出の実例]「なでしこが花とり持ちて宇都良宇都良(ウツラウツラ)見まくの欲しき君にもあるかも」(出典:万葉集(8C後)二〇・四四四九)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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