アッダ川(読み)あっだがわ(英語表記)Adda

改訂新版 世界大百科事典 「アッダ川」の意味・わかりやすい解説

アッダ[川]
Adda

イタリア北部,ロンバルディア州の川。全長313km。レチア・アルプスのステルビオ峠付近に発し,コモ湖に注ぐ。湖の南東端レッコより再び出て南下し,ポー川平野に出てから川幅を広げて流れをゆるめ,ピアチェンツァクレモナの間でポー川に合流する。アルプス型の河川で,流量の季節差が非常に大きい。上流には水力発電所が多く,また下流部からはいくつかの運河がひかれ,航行および灌漑に利用されてきた。ベネチアミラノの政治的境界線であったため,沿岸には古戦場が多い。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アッダ川」の意味・わかりやすい解説

アッダ川
あっだがわ
Adda

イタリア北部、ロンバルディア州の川。長さ313キロメートル。アルプス山脈中に端を発し、コモ湖を経てロンバルディア平原を南下し、ピアチェンツァとクレモナの間でポー川に合流する。川沿いには多くの水力発電所がある。アッダ川を周辺の河川と結び付ける多数の運河が建設されたおかげで、「低ロンバルディア」とよばれる周辺地域の農業水運は大きな利益を受けてきた。

[堺 憲一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アッダ川」の意味・わかりやすい解説

アッダ川
アッダがわ
Fiume Adda

イタリア北部を流れるポー川の支流標高 2335mのアルピレティケの小湖に源を発する。ボルミオからトリアノまでの上流部では南に流れ,トリアノで西に向きを変えコモ湖に入る。コモ湖を出てロンバルディア平原を横切り,クレモナでポー川に達する。全長 312km。流域面積 7980km2。上流は水力発電所が多く,下流は灌漑に広く利用されている。観光地でもある。

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