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ポー川 ポーがわFiume Po

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ポー川
ポーがわ
Fiume Po

イタリア北部の平野を東流してアドリア海に注ぐ同国最大の河川。全長約 652km。先住のケルト人によりパドゥスと呼称され,古代ギリシアの詩ではエリダノスと記されている。リグリア人にはボディンクスと呼ばれた。本流の水源はフランス国境のモンテビゾ付近にあり,アルプスアペニン山脈との間の地向斜にイタリア最大の平野を形づくりながら,タナロ,ティチーノ,アッダ,ミンチオなどの諸支流を集め,ベネチア南方でアドリア海に注ぐ。河口部には広大な三角州を形成しているが,その形態は歴史時代においてもかなり変化した。ポー川流域のロンバルディア平原は,氷河堆積物と本流および支流の河成堆積物との複合堆積地形をなし,米作が行われるとともに近代工業が発達,人口 10万人以上の都市の約半数が分布している。河口からパビア付近までが航行可能。下流域に旧石器時代以来の居住跡がある。ローマの支配以前から河水統御に努力が払われ,現在の堤防は 15世紀以後のもの。

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デジタル大辞泉の解説

ポー‐がわ〔‐がは〕【ポー川】

Po》イタリア北部を東流する川。アルプスのモンビーゾ山に源を発し、パダナ平野を流れてアドリア海に注ぐ。全長672キロ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ポー川
ぽーがわ
Po

イタリア北部を流れる同国最大の川。全長652キロメートルで、ヨーロッパでは24番目にあたる。流域面積は7万4970平方キロメートルで、イタリア全土のほぼ4分の1を占める。フランスとの国境に近いコツィエ(コチエンヌ)・アルプス山脈中、最高峰のモンビーゾ山の北斜面に源を有し、多くの支流の水を集めて蛇行しながらパダナ(ポー川流域)平野を東進したのち、400平方キロメートルに及ぶ広大なデルタ(三角州)を形成しつつアドリア海に注ぐ。ローマ時代には分流によって二つの河口が生じていたが、現在ではそれが14に増えている。運搬されてくる土砂の堆積(たいせき)により、河口が1年間に60~70メートル海に向かって前進し、約60ヘクタールのデルタを新たにつくっている。
 アルプスの雪解けの時期や、多雨期にあたる5、6月と、10、11月が増水期で、20世紀になってからだけでも1917年、1926年、1951年、1956年と、歴史上いくたびか大洪水を引き起こした。しかし、ロンバルディアとピエモンテの平野部における集約的農業の発展にとって、豊かな灌漑(かんがい)用水を提供するポー川とその支流および関連運河の果たした役割は決定的であった。また、水力発電などにも利用されることによって、ミラノやトリノを中心とする工業地帯に与えた経済的効果もきわめて大きい。水深が変わりやすいこともあって、河川交通路としては従来かならずしも十分に利用されてきたとはいいがたいが、川底の整備事業などによって船の航行により適した条件が整えられつつある。[堺 憲一]

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