オランダ西インド会社(読み)オランダにしインドがいしゃ(英語表記)West-Indische Compagnie; Dutch West India Company

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オランダ西インド会社」の意味・わかりやすい解説

オランダ西インド会社
オランダにしインドがいしゃ
West-Indische Compagnie; Dutch West India Company

1621年対スペイン戦争 (→オランダ独立戦争 ) 再開後,オランダ連邦議会の特許状により,西インド貿易を独占的に行うために設立された株式会社。設立の趣旨は,実際には西インド諸島,南アメリカおよびアフリカ西海岸のスペイン,ポルトガル植民地船舶との密貿易と私拿捕にあった。 23年から 38年までの間に同社の船隊によって拿捕されたスペイン,ポルトガルの船舶は 545隻,9000グルデンに達する。同社は 1630~40年代にポルトガル領ブラジルを占領して勢力を得,西インドではキュラサオを,北アメリカではニューアムステルダム (現ニューヨーク) を中心に植民地貿易を営んだが,17世紀後半財政的に行きづまり,74年解散した。のち株主や債権者によって第2次西インド会社が設立されたが,資金難から 90年に解散した。同年第3次西インド会社が設立されたが,これまた短命に終った。

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百科事典マイペディア 「オランダ西インド会社」の意味・わかりやすい解説

オランダ西インド会社【オランダにしインドかいしゃ】

オランダ東インド会社にならい,1621年設立されたオランダの植民地経営のための会社。アメリカ,アフリカでの貿易独占の特許状を得た。主活動はポルトガル,スペインの植民地の襲撃や船舶略奪に終始。また北米に植民地を築いてニューアムステルダム(現ニューヨーク市)を建設,ブラジル,アンティル諸島,ギアナを占領した。しかしポルトガル,スペインとの講和のため私奪が行えなくなり,巨額の負債で1674年解散。1700年再建されて奴隷貿易を行ったが資金不足で1791年解散した。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「オランダ西インド会社」の解説

オランダ西インド会社(オランダにしインドがいしゃ)

西インド会社

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