タオルミナ(英語表記)Taormina

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タオルミナ」の意味・わかりやすい解説

タオルミナ
Taormina

イタリア南西部,シチリア島東岸の観光,保養の町。シチリアメッシナ県に属する。古代名タウロメニウム Tauromenium。古くからシクリ人が住んでいたが,前8世紀にギリシア人が植民,前210年頃からローマの支配下に入った。その後,902,962年にはアラブ人(→サラセン)によって破壊され,住民が虐殺されるなどの悲劇が繰り返された。付近で硫黄産出。その他の産物マーマレード。南西にエトナ山(約 3320m)を控え,海岸まで山が迫って,美しい風景をつくりだしている。有名なギリシア,ローマ時代の劇場跡,珍しい草花を集めた公園などもある。人口 1万967(2006推計)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「タオルミナ」の意味・わかりやすい解説

タオルミナ
Taormina

イタリア南部,シチリアのメッシナ県の都市。人口1万0905(1990)。シチリアの楽園として知られ,古代にはタウロメニオンTauromenionと呼ばれ,メッシナとカターニア中間に位置する交通要衝であった。9世紀末には,ビザンティン領シチリアの中心であったが,10世紀初め,アラブに征服された。イタリア王国に統合後は,避暑・避寒の地として世界的に著名な観光地となっている。ギリシア時代の劇場趾がある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android