出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
アゾ基1個のアゾ染料であるモノアゾ染料の一つ。1875年にドイツのJ・P・グリースによって合成された。ジアゾ化したスルファニル酸(4-ジアゾベンゼンスルホン酸)をジメチルアニリンにカップリングさせたのち、水酸化ナトリウムによりナトリウム塩に変えて得られる橙黄(とうこう)色の結晶である。水、エタノール(エチルアルコール)に溶ける。水素イオン指数(pH)が3.1~4.4の範囲で変色し、これよりも酸性側で赤色となるので酸塩基指示薬として利用される。
ジメチルアミノ基のかわりにジエチル、ジブチルアミノ基をもつものを、それぞれエチルオレンジ、ブチルオレンジという。
[飛田満彦]
sodium 4′-dimethylaminoazobenzene-4-sulfonate.C14H14N3O3SNa(327.34).橙黄色の結晶.水に微溶.水100 g に対する溶解度は0.02 g(20 ℃).水溶液は塩基性で黄色,酸性で赤色,変色域は pH 3.1~4.4.中和滴定用指示薬として広く用いられる.[CAS 547-58-0]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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