デジタル大辞泉
「下官」の意味・読み・例文・類語
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げ‐かん ‥クヮン【下官】
[1] 〘名〙
① 下級の官職。下級の官吏。かかん。
※
今昔(1120頃か)三「下官
(げくゎん)の人を以て
有様を見せむが為に彼の室へ遣る時に」 〔晉書‐毛宝伝〕
② 身分の低い人。下賤の者。
※浮世草子・新色五巻書(1698)四「此国の片ゑ理府といへる所には、下官
(ゲクハン)の男女、織物して
渡世とする」
[2] 〘代名〙
自称。官吏が自分のことをへりくだっていう。
※
万葉(8C後)五・八五三・
序文「下官対曰唯々敬奉
二芳命
一」
※中右記‐寛治七年(1093)一二月二八日「乗二御馬一令レ向二深草山陵一給、于レ時風吹雪散、寒気殊甚、尾張守忠教、左中将有賢、下官扈従」
[補注]((二)について) (1)中国の「
遊仙窟」に多く見られるところから、唐代から盛行した
口語・
俗語であったと思われる。
(2)日本では早く挙例の「万葉‐八五三・序文」があるが、万葉の知識人に広く読まれた「遊仙窟」的な表現が
随所に見受けられるので、やはり唐代の口語・俗語の
系譜を引いているものと考えられる。その後、「小右記」「中右記」など古記録に多用されて一般化した。
か‐かん ‥クヮン【下官】
〘名〙 下級の官職。また、下級の官吏。げかん。〔
日葡辞書(1603‐04)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
普及版 字通
「下官」の読み・字形・画数・意味
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