安定操作(読み)アンテイソウサ

デジタル大辞泉 「安定操作」の意味・読み・例文・類語

あんてい‐そうさ〔‐サウサ〕【安定操作】

時価発行増資時価転換社債発行を行うときに、その株価相場を安定させる目的市場において行う一連の売買取引。また、その委託受託法令により、厳格な要件もとでのみ認められている。

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精選版 日本国語大辞典 「安定操作」の意味・読み・例文・類語

あんてい‐そうさ ‥サウサ【安定操作】

〘名〙 ある株式価格を安定させる目的で、取引所において行なわれる一連の売買取引。不当な相場操作にならないよう、政令でいくつかの制限が加えられている。

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改訂新版 世界大百科事典 「安定操作」の意味・わかりやすい解説

安定操作 (あんていそうさ)

有価証券の相場を釘付け,固定し,又は安定する目的を以て,有価証券市場における一連の売買取引又はその委託若しくは受託を〉すること。人為的に有価証券の相場を操縦するものであるが,有価証券の募集または売出しを容易にするために行う場合に限って,一定の要件の下に許容される(証券取引法159条3項,同法施行令20条1項)。有価証券の募集または売出しが行われると大量の有価証券が有価証券市場に流入し,有価証券市場における有価証券の需要供給均衡が一時的に崩れることになるが,これを中和して,有価証券の発行による産業資金調達を可能にするために有益なものとして,適法とされる。安定操作を行うことができる者の範囲,それを行うことができる期間,およびそれを行うことができる価格については,厳格な制限がある。
相場操縦
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