根から(読み)ネカラ

デジタル大辞泉 「根から」の意味・読み・例文・類語

ね‐から【根から】

[副]
ねっから1」に同じ。
老人は―の芸人ではないので」〈荷風腕くらべ
ねっから2」に同じ。
こちゃ―読めんわいな」〈滑・膝栗毛・八〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「根から」の意味・読み・例文・類語

ね‐から【根から】

〘副〙 (「から」は、もと助詞)
① その根本からそういう状態であることを表わす。もとから。始めから。ねっから。
※明暦刊本句双紙抄(16C頃)「にがい瓜はねからにがいなり」
洒落本道中粋語録(1779‐80頃)「わしは酒は根(ネ)から呑やせん
② (打消や否定的な表現と呼応して、それを強める) ほとんど問題にもしないで否定する気持を表わす。まったく。さらさら。ねっから。
評判記難波鉦(1680)一「ねからゆくまひ物でもござらねど」

ねっ‐から【根から】

〘副〙 (「ねから(根━)」の変化したもの)
① 「ねから(根━)①」を強めたいい方。「ねっからの悪人
咄本・蝶夫婦(1777)灸所早合点貴様は年が寄ても、仕合(しあわせ)で耳が近い。おれはもふ、ねっから聞へぬ」
赤痢(1909)〈石川啄木〉「その生活全体を根本(ネッ)から改めさせるか」
② 「ねから(根━)②」を強めたいい方。
※洒落本・𡝂閣秘言(1757頃)身仕廻部屋の段「わしら此間ねッからあわぬ」

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