アジア女性基金(読み)アジアジョセイキキン

デジタル大辞泉 「アジア女性基金」の意味・読み・例文・類語

アジアじょせい‐ききん〔‐ヂヨセイ‐〕【アジア女性基金】

《「女性のためのアジア平和国民基金」の通称》第二次大戦中に従軍慰安婦として動員された女性に対する補償、および女性の名誉と尊厳に関わる今日的な問題の解決を目的として、平成7年(1995)に政府決定により設立された財団法人オランダフィリピン韓国インドネシア台湾償い金支給医療福祉支援事業を実施。平成19年(2007)、基金事業の終了に伴い解散

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共同通信ニュース用語解説 「アジア女性基金」の解説

アジア女性基金

村山富市政権時代の1995年に民間協力を得て設立された基金。韓国やフィリピンなどの元慰安婦に1人200万円の「償い金」と首相のおわびの手紙を渡した。医療・福祉支援も行った。韓国では計61人が受け取ったが、人道支援目的との位置付けだったため、国家賠償を求めて受け取りを拒否した人も多かった。2007年解散。日本政府は08年度から、元慰安婦を巡回訪問し、近況を確認したり医療や福祉面で支援したりする基金の「フォローアップ事業」を始めた。(共同)

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知恵蔵 「アジア女性基金」の解説

アジア女性基金

正式名称は女性のためのアジア平和国民基金。第2次大戦中の日本政府・軍による、いわゆる従軍慰安婦問題解決のため、1995年7月に設置された。日本政府は個人に対して、首相の「おわびの手紙」と200万円の「償い金」の支給、さらに医療・福祉のため、韓国、台湾、オランダに300万円相当、フィリピンに120万円相当の支出を決めた。インドネシアの場合、同国政府が個人支給を認めなかったので、高齢者福祉施設を建設した。これまでにフィリピン、韓国、台湾の285人に約5億8000万円を支給しており、これにより、アジア女性基金の償い金支給事業は終了、2007年3月に解散した。

(宮崎繁樹 明治大学名誉教授 / 2008年)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アジア女性基金」の意味・わかりやすい解説

アジア女性基金
あじあじょせいききん

元従軍慰安婦に対して見舞金を支給するための民間基金。「女性のためのアジア平和国民基金」の略称

[編集部]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アジア女性基金」の意味・わかりやすい解説

アジア女性基金
アジアじょせいききん

「女性のためのアジア平和国民基金」のページをご覧ください。

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