アジャクシオ(英語表記)Ajaccio

デジタル大辞泉 「アジャクシオ」の意味・読み・例文・類語

アジャクシオ(Ajaccio)

地中海西部にあるフランス領の島、コルシカ島の西部にある港湾都市コルス‐デュ‐シュド県の県都バスチアと並ぶ同島の経済と流通拠点ナポレオン1世生地として知られ、ナポレオン生家、市庁舎内のナポレオン記念館のほか、イタリア絵画のコレクションを有するフェッシュ美術館がある。

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改訂新版 世界大百科事典 「アジャクシオ」の意味・わかりやすい解説

アジャクシオ
Ajaccio

フランス南東,地中海上コルシカ島の中心都市。コルス・デュ・シュド県の県都。人口5万9000(1990)。同島の西海岸アジャクシオ湾に面している。前6世紀からその名前が記録されており,後6世紀からは司教座が置かれ,15世紀まではピサの支配下にあり,次いでジェノバの支配下に入った。16世紀に一時フランスの支配下に入ったが,1768年以降は,ナポレオン戦争中の中断はあるが,フランス領になった。現在の市街地は1492年にジェノバ人が建設したものに起源し,古代都市は現在の都心部より1500mほど東寄りにあった。アジャクシオ港はマルセイユおよびニースへの連絡港として重要である。かつて城壁におおわれていた旧市街部は,16世紀に建設されたカテドラルの下に位置し,入り組んだ狭い道が特徴的である。ナポレオンの生家,フェッシュ宮殿(現在博物館になっている),市庁舎(ここにナポレオン博物館がある)などが観光客の訪れるところとして知られている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アジャクシオ」の意味・わかりやすい解説

アジャクシオ
Ajaccio

イタリア語ではアヤッチョ。フランス,コルシカ島 (コルス島) の港湾都市。コルスデュシュド県の県都。西海岸中部アジャクシオ湾の北岸にある。町は先端に城塞のある岬で二分され,北側は港と古い市街で,ナポレオン1世の生地に記念館がある。南西側は緑地の多い住宅,別荘,ホテル地区である。南東方は河口の湿地帯の干拓が行われて以来,保養,避寒,避暑,観光地として発展する一方,港湾活動も活発。町の起源は古く,7世紀には司教座所在地となり,1492年にジェノバにより再建。 16世紀に一時フランス王アンリ2世に属したのち,1768年コルシカ全島がフランス領となった。島の行政,商業,漁業,交通および観光の中心地。空港は近代化され,パリ,ニースなどへの定期便があり,マルセイユ,ニースには客船,フェリーの定期便もある。南側海岸近くの大聖堂 (16世紀) にナポレオンの妹リュック公夫人の贈った大理石の祭壇がある。ナポレオンの叔父フェッシュ枢機卿の宮殿は市に寄贈され,美術館などとなっている。人口5万 9318 (1990) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アジャクシオ」の意味・わかりやすい解説

アジャクシオ
あじゃくしお
Ajaccio

地中海にあるフランス領コルシカ島(コルス島)の首都で、南コルス県の県都。イタリア語ではアヤッチオと発音される。アジャクシオ湾に面し、行政、商業、観光の中心地で、人口5万2880(1999)。とくに観光は重要で、気候と歴史的記念物に恵まれている。冬の気温は暖かく、1月の平均気温は8℃である。夏は8月が21.8℃でパリなどに比べればやや高いが、風光明媚(めいび)な避暑地、避寒地として栄えている。町の歴史は古く7世紀にさかのぼるが、1492年ジェノバ人によって再建され、1768年ベルサイユ条約でフランス領となった。この町はナポレオンの生誕(1769)の地として有名で、いまも彼の生家があり、城塞(じょうさい)跡、博物館などとともに観光の対象となっている。

[青木伸好]

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百科事典マイペディア 「アジャクシオ」の意味・わかりやすい解説

アジャクシオ

フランス,コルシカ島西岸,コルス・デュ・シュド県の県都。美しい入江に臨む温泉・避寒・観光地。イタリア語読みではアヤッチョ。ナポレオン誕生の地。5万9318人(1990)。
→関連項目コルシカ[島]

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